イーグルスRBバークリーがブラジル開催のパッカーズ戦で3タッチダウンを記録
2024年09月08日(日) 09:50フィラデルフィア・イーグルスの一員としてプレーし始めてからわずか17分22秒で、ランニングバック(RB)セイクワン・バークリーはエンドゾーンに飛び込んだ。
プロボウルに2回選出された経歴を持つバークリーの活躍はその後も続き、イーグルスでのデビュー戦をさらに鮮烈なものにしている。
現地6日(金)、バークリーはNFL史上初めてブラジルで開催された試合でキャリアハイと並ぶ3回のタッチダウンを記録し、イーグルスがグリーンベイ・パッカーズに34対29で勝利するのに貢献した。
イーグルスのヘッドコーチ(HC)ニック・シリアニは試合後に「彼を迎えられて興奮している。彼はこの試合を通じていくつも重大なプレーを生み出してくれた。パスゲームでも、ランゲームでもね。重要な場面で大活躍し、たくさんのタッチダウンを決めてくれた」と述べている。
クオーターバック(QB)ジェイレン・ハーツが放ったパスをキャッチして18ヤードのタッチダウンに成功したバークリーは、そのプレーでイーグルスの一員として初めてのタッチダウンを決めただけではなく、NFL史上初めて3つの大陸でタッチダウンを決めた選手にもなっている。ニューヨーク・ジャイアンツでの6シーズンにわたって、北米で多くの得点を挙げてきたバークリーは、2022年シーズンに臨んだロンドンでの試合で1回のタッチダウンを決めており、それもまたパッカーズに勝利した試合だった。そして、アメリカとヨーロッパでエンドゾーンに到達したバークリーは、初めて南米でタッチダウンを記録した選手となっている。
バークリーは「ああ、俺は南米で初めて得点した人間だ」とコメント。「最高だよ。もちろん、ゲームボールをもらおうと思っているし、それを家に飾っておきたいと思っている」
金曜夜に行われた試合で、キャリー24回でゲーム最多となる109ランヤードを稼いだバークリーは、最初のタッチダウンキャッチに続いて11ヤードと2ヤードのタッチダウンランにも成功した。『NFL Research(NFLリサーチ)』によると、ジャイアンツの地区ライバルであるイーグルスに移籍したバークリーが記録したスクリメージタッチダウン数(3回)は、スーパーボウル時代における選手が新チームでのデビュー戦でマークした数として最多記録に並ぶという。
イーグルスを7対6と有利な状況に導くタッチダウンキャッチを決めたバークリーだが、試合前半のランでは比較的抑えられ、キャリー9回で31ヤードという記録にとどまっていた。後半には本来の勢いを取り戻し、キャリー15回で78ヤードをマークしている。
「オフェンシブラインが素晴らしかった」とバークリーは振り返った。「それは、機会を得たときにフィリーに来たいと思った大きな理由だし、迷う余地がなかった理由でもある。俺自身を含め、自分たちにはまだまだ改善点がある。だから、ここに来て、南米でプレーする最初のチームになるという機会を利用できたことには大きな意味があった。単にプレーするだけじゃなくて、仕事を遂行して勝利もつかみとった」
イーグルスはシーズン終盤に失速し、プレーオフに進出するもワイルドカードラウンドで惨敗した悲惨な2023年シーズンから立ち直ろうとしている。
バークリーはイーグルスがオフシーズンに実行した大改革における最大のスター選手であり、バークリーを獲得できたことに興奮しているシリアニHCは次のように語った。
「彼がうちのフットボールチームにいることには大きな意味がある。ハウイー(ローズマン、ジェネラルマネジャー/GM)はこのチームを作り上げるうえで素晴らしい仕事をしてくれた。彼はプレーメーカーであり、素晴らしいリーダーであり、素晴らしい人でもある。みんなが彼のエネルギーから力を得ているし、それは彼が見せるプレーだけではなく、彼が持っているエネルギーからも感じることができる」
27歳のバークリーは最初の試合でイーグルスに多くの貢献をした。
バークリーが1試合で3回のタッチダウンを決めたのは、ルーキーシーズン以来のことだ。
また、2019年にマイルズ・サンダースが達成して以来、1試合で3回のタッチダウンを記録したイーグルスのランニングバックはいなかった。
バークリーは即座にイーグルスにインパクトを与えている。金曜夜におよそ7,600km離れた場所にいたジャイアンツファンが、2018年ドラフト1巡目指名選手を失ったことを嘆いたのは間違いないだろう。
まだシーズンは始まったばかりだが、バークリーがイーグルスで重要な役割を担うことは間違いないと言えそうだ。
ハーツは「彼が素晴らしい選手で、今夜の試合でも素晴らしい活躍をしたのは分かっている」と話し、「彼のプレーを見るのはワクワクする。俺たちのチームにいてくれてうれしい。だけど、俺たちは前進し続けないといけない。彼にとって最高のデビュー戦だったな」と続けている。
【RA】