今季絶望のケガに「ものすごくショックを受けた」とバイキングスQBマッカーシー
2024年09月08日(日) 17:15ミネソタ・バイキングスのクオーターバック(QB)J.J.マッカーシーは自分のルーキーシーズンが終わったことを受け止めるのに1カ月ほどかかった。
マッカーシーは今も、自分の身に起こったことにショックを受けている。
膝のケガの深刻さを知らされたときの反応について質問されたマッカーシーは「ものすごくショックを受けた」と返答。「打撲だと思っていたし、せいぜいどこかが痛む程度だろうと思っていた。でも、かなり深刻な断裂だと言われて、それはもう驚いたよ」
マッカーシーは半月板を断裂し、手術によって欠場期間が決められることになった。医師が膝を切開し、半月板を部分的に切除すると判断した場合は2024年シーズン中に復帰できる可能性がある。しかし、完全修復が必要なほど深刻な場合は、全試合の欠場を余儀なくされるという話だった。
最終的に医師は後者を選択し、マッカーシーはプレシーズンの1試合に出場した後にシーズンを終えている。
「きつかった。ものすごい衝撃だったけど、人生で降りかかることはすべて受け入れて、その中に良い面を見つけるしかないんだ」とマッカーシーは話している。「チームメイトとの絆をより深めることができた気がするし、一歩下がってオフェンスを学ぶこともできた。よりリラックスした状態でね。とにかくすべての瞬間に感謝している」
NFL入りした新人選手がある時点で“新人の壁”にぶつかるのはよくあることだ。それまでの1年間をフットボールだけに費やした結果、シーズンが進むにつれてエネルギーが尽きてしまい、そのような状況に陥る。NFLでの初年度はまるでマラソンのようだ。カレッジフットボールをプレーし、NFLスカウティングコンバインのためにトレーニングし、ドラフトで指名を受け、ルーキーミニキャンプ、OTA(チーム合同練習)、トレーニングキャンプを経て、ようやくNFLでの最初のシーズンが始まる。
その絶え間ないスケジュールは、9月初旬に始まって翌年の初めまで続くNFLシーズンに臨む前に、リラックスしたり休息したりする時間がほとんどないことを意味する。そのような環境では、選手がオフェンスを理解するのは難しい。そして、ほとんどのクオーターバックは困難にぶつかることになる。
今季の欠場が決まったことで、マッカーシーはフィールドでのプレーに備えるというプレッシャーにさらされることなく、リハビリに専念しながらゲームのメンタル面に集中できる。
つまり、今回の負傷は受け入れがたいものであったとしても、実はありがたいことなのかもしれない。
「最も大きな学びは1週間を通してのルーティンだ」と語ったマッカーシーは、次のように続けた。「週の過ごし方を確立するのに役立つし、日曜日にプレーするプレッシャーがないという利点もある。だから、実際にプレーする時が来たら、それが来年だったとしても、その次の年になったとしても、俺の準備は整っているはず。しかも、それは初めての試合のようにはならないだろう」
「こういうときに、自分たちが普段見過ごしている本当に素晴らしいことに気づく方法はたくさんある。単純に歩けるだけでもありがたいことだし、それはこうならないと気づけなかったことだ。だから、そういったことを経験しているのが今の俺だ」
サム・ダーノルドを先発として起用するバイキングスは、2024年シーズンのいずれかの時点でマッカーシーが恋しくなるかもしれない。マッカーシーがチームメイトのために試合に出ることを願っているのは明らかだ。しかし、大局的に見れば、待つことによって良い結果が生まれる可能性もある。
【RA】