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将来性を見せたQBニックスはいずれ「何かしらを成し遂げるだろう」とブロンコスHCペイトン

2024年09月23日(月) 10:41


デンバー・ブロンコスのボー・ニックス【AP Photo/Peter Joneleit】

デンバー・ブロンコスのクオーターバック(QB)ボー・ニックスはNFLキャリアでの3試合を終えた時点でまだタッチダウンパスを決めていないが、現地22日(日)に行われた試合で初勝利を収めている。

ニックスは敵地で臨んだタンパベイ・バッカニアーズ戦で腕を巧みに使い、足を効果的に活用しながら、ブロンコスが26対7という圧倒的な差をつけて勝利するのに貢献した。

チーム公式記録によると、2024年NFLドラフト全体12位で指名を受けたニックスは「俺たちは今日、やる気に満ちていた」と話したという。「試合に出て、高いレベルで実行した。それが本来の感覚だと思う。ロッカールームに戻ると、みんなが本当に興奮していた。1週間、全力を尽くしてきた。努力も、時間も、エネルギーも注ぎ込んできた。それがその瞬間の本質だし、たどりつきたい状態だ。試合後に祝う瞬間を迎えたいんだ」

まだ一度もタッチダウンパスを決めていないものの、3ヤードのタッチダウンランには成功し(今季2回目のタッチダウンラン)、ブロンコスが今季初勝利を挙げる道筋をつけたニックス。試合を通してパス36回中25回を成功させて216ヤードを記録し、インターセプトは0回と、ほぼミスのないパフォーマンスを披露した。

最初の2試合ではそれぞれ2回のインターセプトを喫していたため、その部分は大きな進歩だと言えるが、ヘッドコーチ(HC)ショーン・ペイトンはオレゴン大学出身のニックスの自信には何の変化もないと強調し、変化があったとの見方を強く否定した。

チーム公式記録によると、ペイトンHCは「いや、いや、いや、いや、いや。やめてくれ。それはあなたの考えに沿った話だ。あの子はずっと自信を持っている。オーバーンで経験を積んで転校した。勝って、勝って、勝ち続けてきた。正直、彼がひるむところを見たことがない。勝利を重ねるごとに自信は深まるが、私は敬意を込めてそう言っている。彼は動じていない。私たちには良い計画があって、選手たちも良い仕事をした。(ニックスが)前の週よりも楽しんでいたのは確実だ」と主張したという。

キャリー9回で47ヤードを記録したニックスと同様に、ブロンコスの他の選手もまた楽しんでいた。シーズン第1週にシアトル・シーホークスに26対20、シーズン第2週にピッツバーグ・スティーラーズに13対6で敗れたブロンコスは、目覚ましい進歩を見せている。

ニックスは9人のレシーバーにパスを通し、そのパス成功率(69.4%)とパサーレーティング(85.0)は、最初の2試合における記録(パス成功率59.7%、パサーレーティング51.0)とは雲泥の差だった。

歴史的に見ると、ブロンコスが最初の3試合で一度もタッチダウンパスを決められなかったのは史上初のことで、ニックスは2005年の元QBアレックス・スミス(サンフランシスコ・49ers)以来、最初の3試合で一度もタッチダウンパスを記録できなかった初めてのドラフト1巡目指名クオーターバックとなった。ワシントン・コマンダースのQBジェイデン・ダニエルズは月曜日にニックスと同じ状態になる可能性がある。

しかし、それはニックスにとって何の問題もないようだ。日曜日の成果を存分に楽しむつもりのニックスは、次のように話している。

「この瞬間は一度きりだし、このリーグで試合に勝つのは簡単じゃない。うちの選手たちはこの勝利にふさわしいし、勝ち取ったんだ。うちには本当によく頑張った素晴らしいチームがある。最初の2試合はどちらも1ポゼッション差だったから、今日、本当に優秀なフットボールチームを相手にできたことはちょっとした自信につながる。シーズンはまだまだ続くけど、勝利を手にしたときはそれを楽しむべきだし、今回は素晴らしい初勝利になった」

ペイトンHCは今後も勝利を重ねていく中の単なる1勝に過ぎないと考えており、2回の敗北で苦戦した後、初勝利した試合で将来性を見せた新人QBに対する自信は現在も高いままだ。

「私はこう言っているし、本気でそう思っている。それはとても重要なことだ。私自身や攻撃陣のコーチングスタッフも含めて、私たちの仕事はこの選手のために完ぺきなイメージを描くことだ」と述べたペイトンHCは「私たちがそれを実行できれば、誰が(センターの)後ろにいるかにかかわらず、昔から言ってきたことだが、コーチやレシーバーとしての仕事はそのイメージを描くことであり、それができれば、この選手は何かしらを成し遂げるだろう」と続けている。

【RA】