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3回のタッチダウンパスを決めてパンサーズを今季初勝利に導いたQBダルトン

2024年09月24日(火) 17:48


カロライナ・パンサーズのアンディー・ダルトン【AP Photo/John Locher】

36歳になっているアンディー・ダルトンには、もはやNFLで初めての経験はあまりない。しかし、カロライナ・パンサーズの新しい先発クオーターバック(QB)となったダルトンは、現地22日(日)に印象に残る午後を過ごした。

元ドラフト全体1位指名のブライス・ヤングに代わってパンサーズの先発クオーターバックを務め、ほぼ1年ぶりの先発出場となったダルトンは、パンサーズを今シーズン初勝利に導き、デイブ・カナルスにヘッドコーチ(HC)就任後、初めての勝利をもたらしている。また、今シーズンで初めて、1試合で300パスヤード以上をマークすると同時に、タッチダウンパス3回以上を記録したクオーターバックとなった。

ニューオーリンズ・セインツとロサンゼルス・チャージャーズを相手に2連敗を喫し、瀕死の状態にあったパンサーズ。しかし、ダルトンのリーダーシップのもと、日曜日に36対22でラスベガス・レイダースを下して、パンサーズは突如生まれ変わった。同じことが、ダルトンのキャリアについても言えるだろう。

パンサーズの公式記録によると、ダルトンは試合後に「本当に最高の気分だった。もちろん、フィールドに立つチャンスをもらえて、しかもああいう結果になったのは、これ以上ない展開だったね」と語り、こう続けたという。

「チームのみんなは最初から正しい姿勢とメンタリティで臨んでいたし、最後までペースを落とすことはなかったと思う。それが楽しかった点さ。1回のドライブをうまくまとめただけじゃない。試合全体を通してそれを実行できたんだ。お互いを補完し合いながらフットボールをプレーして、みんながとても楽しんでいた。それが本来あるべき姿だよ」

日曜日、ダルトンとパンサーズは好調なスタートを切り、20試合ぶりに最初のポゼッションでタッチダウンを決めた。ダルトンは勝利を収めた後、パンサーズがオープニングドライブで長期間にわたって得点できていないことを知らなかったと話したが、後から考えると、それはむしろ良かったのかもしれない。

その日、パンサーズはバランスの良いオフェンスを展開し、ダルトンがパスで319ヤードを獲得した一方で、地上戦ではランニングバック(RB)チュバ・フバードが131ヤードをマーク。ヤングが先発クオーターバックを務めた最初の2試合でわずか13点しか取れなかったパンサーズは、この試合では11回のポゼッションのうち7回で得点を挙げている。

2023年ドラフト全体1位指名のヤングをベンチに下げるというカナルスHCの苦渋の決断を受け、ダルトンは9月16日にパンサーズの先発クオーターバックに抜てきされた。

しかし、ヤングがベンチに下げられた措置は、永続的なものではないかもしれない。『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが日曜日に報じたところによれば、元ドラフト1巡目指名のヤングは今シーズン中に再び先発クオーターバックとして戻ってくる可能性があるとのこと。23歳のヤングは実質的に“タイムアウト”を取っているような形であり、その間、ベテランのダルトンがヤングに手本を示すことになる。

ダルトンは日曜日に「確かに、たくさんの人々にとって重苦しくて、大変な週だった。この状況の中で、ブライスと俺はずっと話をしてきた。この会話は俺たちの間のことだ」と説明。

カナルスHCは若いヤングをベンチに下げ、ベテランのダルトンを起用するという自身の決断が早くも成果を上げたことを喜び、日曜日に次のように述べた。

「正直に言って、彼は期待通りのプレーをしてくれた。われわれはいろいろと練習した。レシーバー陣は彼にとって正しい位置にいてくれた。こちらに有利なカバレッジをしてくれたときに、彼はそのチャンスを生かし、あのようなプレーを決めていた」

今のところ、ダルトンは先発としては2022年シーズン第17週以来となるこの勝利を存分に味わっているようだ。次の対戦相手はダルトンの古巣であるシンシナティ・ベンガルズだ。2019年にベンガルズを離れて以来、4回目の対戦となるが、パンサーズの一員となってからは初対戦となる。ベンチでの1年間を経て、リーグ14年目を迎えたダルトンは“とても楽しい”時間を過ごしている。

そんなダルトンは先発として通算84勝目となる日曜日の勝利について、「俺たちにとっては大きな勝利だし、今シーズン初めての勝利だ」と語り、こうつけ加えた。

「今は、よし、行こうって感じ。これから先にどんな可能性があるかは分かっている。俺たちはその基準でプレーし続けなきゃならない」

【KO】