0勝3敗スタートに「不満だけど、決してシーズンが終わったわけじゃない」とベンガルズQBバロウ
2024年09月25日(水) 13:15シンシナティ・ベンガルズにとって悪夢のような2024年シーズンのスタートは、現地23日(月)の夜に行われたホーム戦でワシントン・コマンダースに38対33で敗れたことで、さらに続くことになった。
『Associated Press(AP通信)』によると、ベンガルズのヘッドコーチ(HC)ザック・テイラーは試合後に「自分たちがこんな状況になるとは想像していなかったが、今はこうなっている」と述べ、こう続けたという。
「チームの状態について、とてもいい感触があるのに、0勝3敗でスタートするのは本当に悔しい。だが、繰り返しになるが、これがわれわれの現状だ。来週の日曜日に勝つ方法を見つけ出し、この状況を正しい方向に進める必要がある」
守備コーディネーター(DC)ルー・アナルモ率いるベンガルズディフェンスが切り刻まれたこの敗戦は、歴史に名を刻んでいる。『NFL Research』によれば、スーパーボウル時代(1967年以降)において、1つの試合でタッチダウン4回以上、パントなし、ターンオーバーなしの成績を残したチームの戦績はこれまで26勝0敗だったが、月曜日の試合を経て、その記録は26勝1敗となったとのこと。
テイラーHC指揮下のベンガルズにとって、出だしの不調は今に始まったことではない。ベンガルズは3年連続で0勝2敗のスタートを切ったが、過去には0勝3敗スタートは回避してきた(2020年は0勝2敗1分)。今シーズンの出だしは、クオーターバック(QB)ジョー・バロウが加入する前の2019年に0勝11敗で始まって以降で、最悪のスタートとなっている。
マンデーナイトのコマンダース戦では、ベンガルズは最初のドライブでバロウからワイドレシーバー(WR)ジャマール・チェイスへの41ヤードのロングパスを通してタッチダウンを決め、好調なスタートを切った。しかし、フィールドゴールを失敗し、さらに2回のドライブが停滞し、ディフェンスが相手の攻撃を止められなかったことで、バロウとベンガルズはその後、完全にはチームを立て直すことができない状況に追い込まれた。
バロウは「チャンスはあったのに、それを生かせなかった。前半のいくつかのドライブで失速した。これがここ最初の3週間で共通している点だ」とコメント。
バロウが初めてオフシーズンのすべての練習に参加したことから、ベンガルズは楽観的にシーズンを迎えていた。しかし、WRティー・ヒギンズやチェイスが健康な状態になり、オフェンスも本調子に戻りつつあったが、チーム全体としては不安定なプレーが続いている。
マンデーナイトでは、バロウはパス38回中29回成功で324ヤード、タッチダウンパス3回、インターセプトなし、パサーレーティング127.5をマーク。バロウは2024年シーズンに1試合で300ヤード以上のパスと3つ以上のタッチダウンパスを記録した、2人目のクオーターバックとなった(1人目はカロライナ・パンサーズのQBアンディ・ダルトン)。バロウは今シーズン、100回以上のパスアテンプトでインターセプトを喫していない唯一のクオーターバックとなっている。
月曜日にコマンダースに敗れたことで、ベンガルズのシーズンは歴史的に見ても厳しい状況となった。1990年以降、0勝3敗でスタートした162チームのうち、ポストシーズンに進出したのはわずか4チーム(2.5%)で、地区優勝を果たしたのは1チーム(1.2%)のみであり、スーパーボウルを制したチームは1つもない。
敗戦後、記者団はバロウとテイラーHCがロッカールームではなく、コーチのオフィスに向かう姿を目撃。バロウは試合後の話し合いがあったことを認め、次のように語った。
「とても前向きな会話だった。今の状況には不満だけど、決してシーズンが終わったわけじゃない。これから、自分がどんなリーダーでありたいか、チームが自分に何を求めているかをじっくりと考えなきゃならないことがいくつかある」
歴史的に見れば、ベンガルズのシーズンは極めて厳しい状況にある。しかし、少なくともまだチャンスはある。
【KO】