0勝3敗の結果を受け、「私たちはあまり良いフットボールチームではない」とジャガーズHCペダーソン
2024年09月25日(水) 15:512週連続でAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)の相手に接戦で敗れたジャクソンビル・ジャガーズは、0勝3敗という結果を避けるために、現地23日(月)夜に行われたバッファロー・ビルズ戦で勝利を収める必要があった。0勝3敗というスタートから巻き返してポストシーズンに進出したチームは、これまでにほとんど存在しないからだ。
しかし、ジャガーズは惨敗している。
ビルズに序盤6回のドライブで得点を許したジャガーズは、前半5回の攻撃すべてでタッチダウンを決められ、ハーフタイムの時点で34対3という差をつけられた結果、47対10で大敗した。
悲惨な敗北を喫した後、ジャガーズのメンバーからそこまでひどいプレーになった理由について明確な答えは聞かれなかったが、1つだけ確かなことがある。それは、プライムタイムの試合に出る準備ができていなかったということだ。
ジャガーズのヘッドコーチ(HC)ダグ・ペダーソンは報道陣に「本当にショックだし、とても失望している。口にしたくはないが、これが今の私たちの現実だ」と述べている。
「私たちはあまり良いフットボールチームではないし、修正する必要がある。解決策を見つけ出さなければならないし、早急にそれを進めないといけない」
月曜夜、ジャガーズは単純にビルズに張り合うことができなかった。クオーターバック(QB)ジョシュ・アレン率いるビルズ攻撃陣がジャガーズ守備陣を圧倒する一方で、トレバー・ローレンス率いるジャガーズ攻撃陣はうまく対抗できなかった。ビルズがオープニングドライブをタッチダウンで締めくくった後、ジャガーズは最初の攻撃をスリーアンドアウトで終えている。その後は長いフィールドゴールドライブ、インターセプト、パントが続いた。その一方で、ビルズは意のままに得点を重ねていた。
今回の試合であっという間に主導権を失ったジャガーズ。このままではシーズン自体も同じような運命をたどるかもしれない。
試合後、ローレンスは「今の俺たちにはまったく勢いがない。俺も含めて、みんなが順番に最悪のタイミングで良くないプレーをしているように感じる。前に進むのが本当に難しい。今はリズムをつかめていないし、みんながそれを実感している」と語った。
ジャガーズの0勝3敗のスタートや、オーチャードパークでのひどいパフォーマンスに対する非難の矛先は、オフシーズンに2億7,500万ドル(約394億1,451万円)の大型契約を結んだローレンスに向けられるだろう。アレンと対峙した試合で印象的なプレーを見せられなかったローレンスは、第3クオーターに1回のタッチダウンを決めたものの、パス38回中21回成功で178ヤードにとどまり、第1ダウンでワイドレシーバー(WR)ブライアン・トーマスJr.に向けてオーバースローしたことで手痛いインターセプトを喫した上に、4回ものサックを浴びている。ローレンスは試合終了まで残り7分45秒の時点でバックアップのマック・ジョーンズと交代した。
ジャガーズは合計239ヤード(プレー平均3.5ヤード)しか獲得できず、サードダウンコンバージョンは13回中2回しか成功させられなかった。
ローレンスは「結局のところ、フィールドに立ったときにはプレーを決めなきゃいけない。今の俺たちに欠けているのはそれだと思う。やらなきゃいけない状況で、それができていない」と話している。
かつて期待されていたジャガーズのシーズンには急速に暗雲が立ち込めており、プレーオフ進出の望みは消えつつある。ジャガーズはローレンスが指揮を執った試合で、AFC南地区のタイトルを逃した昨シーズンから数えて8試合連続で敗れており、勢いを増すヒューストン・テキサンズがけん引する地区で競争力を保つのがやっとの状態だ。
オーナーのシャド・カーンはオフシーズンに、2024年のジャガーズを“組織が編成した中で最高のチーム”と称し、“今すぐ勝つこと”が最優先事項だと述べていた。しかし、レギュラーシーズンが始まって3週間が経過した時点でジャガーズは未勝利であり、シーズン後半に調子を崩した昨季のチームよりも良くない状態と言えるかもしれない。
AFC南地区のライバルであるテキサンズ(2勝1敗)とインディアナポリス・コルツ(1勝2敗)との2連戦を控えているジャガーズは、そこでシーズンを立て直す大きな機会を得る。C.J.ストラウドとアンソニー・リチャードソンを相手に2連勝できれば、ジャガーズのシーズンと地区の行方は一変するかもしれない。しかし、そのためには完全なパフォーマンスを発揮する必要がある。そうしたパフォーマンスは、マイアミ・ドルフィンズやクリーブランド・ブラウンズとの接戦でも見られておらず、ビルズ戦でも実現しなかった。
ペダーソンHCは「誰も私たちを気の毒には思わない。これが今の私たちの姿であり、あまり良いものではない。私たちは自分たちに対して正直でなければならないし、私も自分に正直でいる必要がある。ただひたすら努力するしかない」と述べている。
また、ローレンスは「誰も俺たちを助けには来てくれない」とつけ加えた。
【RA】