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パッカーズHCラフルアーという“トップクラスのOC”との対戦に備えるバイキングスDCフローレス

2024年09月26日(木) 15:36


ミネソタ・バイキングスのブライアン・フローレス【NFL】

現地29日(日)、ミネソタ・バイキングスの守備コーディネーター(DC)ブライアン・フローレスと、グリーンベイ・パッカーズのヘッドコーチ(HC)マット・ラフルアーが今季初めて対戦する。その際、NFL最高のディフェンスと、過去2週間でクオーターバック(QB)マリク・ウィリスを脅威的な選手へと変貌させたプレーコーラーが、知恵比べを繰り広げることになる。

『SI.com』によると、フローレスDCは火曜日に、ラフルアーHCについて「われわれがこれから対戦する相手は、攻撃コーディネーター(OC)に関して言えば、間違いなくトップクラスだ」と述べ、こうつけ加えたという。

「彼がテネシー(タイタンズ)にいた頃から、ラフルアーと彼のオフェンスには苦しめられてきた」

フローレスDC率いるディフェンスは開幕から3試合で素晴らしいパフォーマンスを見せている。バイキングスの守備陣はこれまでにサック16回(リーグ最多の1試合平均5.3回)を記録。1シーズンを通して1試合平均サック5回を超えたチームはこれまでにない(NFLの最多記録は1967年のオークランド・レイダースによる4.8回)。バイキングスは今シーズンに総合して30点しか対戦相手に許しておらず、これは1988年以降の3試合での最少失点となっている。

シーズンの最初の3試合で1試合あたり10点以下の失点と平均5回以上のサックをマークした最後のディフェンスは、2006年のボルティモア・レイブンズ(最終成績13勝3敗、ディビジョナルラウンドで敗退)だ。

その一方で、ラフルアーHCはタイタンズ時代に苦戦していたウィリスをプレーメーカーに変えている。ウィリスはタイタンズでの2試合の先発出場で、パサーレーティング39.0——なお、すべてのパスをスタンドに投げてもレーティングは39.6だ——という数字を残し、インターセプト3回、パス成功率51%という成績で終わっていた。しかし、ラフルアーHCのもとで先発した2試合では、ウィリスはパサーレーティング126.3、パス成功率75.8%、タッチダウンパス2回、インターセプト0回をマークしたのに加えて、キャリー12回で114ランヤード、タッチダウンラン1回を記録している。

ウィリスが先発するか、QBジョーダン・ラブが先発するかにかかわらず、ラフルアーHCは自身がどんな状況にも対応できるゲームプランを構築する名手であることを、フットボール界に改めて示している。

フローレスDCは「正直なところ、マット(ラフルアーHC)のような相手に対しては、先手を取るためにできる限りのことをしなければならない」とコメントし、次のように続けた。

「マットがウエストコーストオフェンスを得意としながら、一転して、ゾーンリードやRPO(ランパスオプション)、カウンターリードまで取り入れているのは本当にすごいことだと思う。そのことがあまり語られていないのは残念だ。見ていて感動する。間違いなく、彼は非常に優れたコーチの1人。リーグでもトップクラスだ。クオーターバックが誰であれ、これは確実に難しい試合になるだろう」

ラブは週の初めに制限付きで練習に参加する見込みで、ラフルアーHCはラブに関して“日々の経過観察”が必要だと指摘。ラフルアーHCには、先発が誰になるかを明かす理由はない。代わりに、この名将はフローレスDCを悩ませ、どちらのオプションにも備えさせるつもりだ。

フローレスDCは「もちろん、彼にはさまざまなプレースタイルの選択肢があるだろう。ディフェンスより先手を取ろうとしているのは明白だ。彼らはランを使い、スクリーンパスを投げ、ドロップバックもするし、プレーアクションやRPOも取り入れており、すべてのプレーで相手のバランスを崩そうとしている。一部のコーチには、特定のスタイルで試合を組み立てる才能があり、彼は長い間、その点で素晴らしい仕事をしてきた」と語った。

NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)北地区の首位がかかったこの試合で、それぞれの分野で最高の頭脳を持つ2人が知恵比べを繰り広げることになる。

【KO】