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RBホワイトよりもRBアービング起用を求める声に反論するバッカニアーズHCボウルズ

2024年09月27日(金) 11:02


タンパベイ・バッカニアーズのヘッドコーチ(HC)トッド・ボウルズ【AP Photo/Chris O'Meara】

2024年のタンパベイ・バッカニアーズにとって重要な目標の1つは、ラン攻撃にある。

端的に言うと、2023年シーズンにリーグ最下位だったラン攻撃を改善することだ。これを念頭に、バッカニアーズは今年のドラフト4巡目でオレゴン大学出身のランニングバック(RB)バッキー・アービングを指名し、復帰するエースRBラシャード・ホワイトと組ませることで、ランゲームに活力を与えることを期待した。

3週間が経過した時点で、アービングはすでにより良い選択肢となっているかもしれない。たとえ、ヘッドコーチ(HC)トッド・ボウルズはその考えに反対だとしても。アービングは154ランヤードをマークしてバッカニアーズ(2勝1敗)をリードし、2024年シーズンに100ヤード以上を記録している唯一の新人ランニングバックとなっており、キャリー1回平均6.2ヤードというリーグ4位の数字を残している。その一方で、ホワイトはキャリー31回で66ヤード、キャリー平均2.1ヤードしか獲得していない。

ボウルズHCは現地25日(水)に行われた記者会見で次のように説明した。

「ランゲームに関しては、コーチから選手、ワイドレシーバー(WR)、タイトエンド(TE)、オフェンシブライン(OL)、ランニングバックまで、全員が自分の役割を果たさなければならない。同時に、バッキーとラシャードの両方がシーズンを通して必要になるだろう。バッキーにはうまく機能したランスキームがあり、ラシャードにはうまくいかなかったものがあった。それは彼(バッキー)がより良いプレーをしているという意味ではなく、ラシャードがバックフィールドにいる時に隙間を開けられなかったということだ」

また、ボウルズHCは「シーズンを通して2人とも使っていくつもりだ。彼らがどうプレーするか、どれだけ出場するかは毎試合変わるだろうから、いつもと変わらない」とつけ加えた。

ボウルズHCの理論は、特にサンプル数が3試合という少ないものであることを踏まえれば、十分に納得のいくものだ。しかし、この傾向が6試合ほど続くようであれば、その立場を守るのは難しくなるかもしれない。

高度な指標を使ってアービングの優位性を深掘りしようとする者たちも、決定的な証拠を見つけることはできないだろう。なぜなら、アービングは期待通りの仕事をしているだけであり、3試合で期待されたラッシングヤードをわずかに4ヤード上回っているに過ぎないからだ。しかし、ホワイトが予想されたラッシングヤードを46ヤードも下回っていることについては、否定しがたい証拠が見つかるかもしれない。

さらに悪いことに、2人の試合への影響もすでにかなり大きく異なっている。アービングはラッシング追加予想得点(EPA)が3.7となっており、2024年シーズンにキャリー20回以上を記録しているランニングバックの中でリーグ8位にランクイン。一方のホワイトはマイナス11という数値だ。

簡単に言えば、アービングの方がより生産的で効率的なランニングバックとして活躍している。明らかに2人のタンデムによって構成されているバックフィールドにおいて、アービングがいつ主役を引き継ぐのかを考えてしまうのは無理もない。しかし、2人で組んでいる以上、少なくともアービングがキャリーの大半を占めるようになるまでは、結局のところその点はそれほど重要ではないかもしれない。

とはいえ、日曜日に行われるフィラデルフィア・イーグルス戦に向けて注視すべき点の1つは、アービングが現在、ハムストリングの負傷に悩まされているということだ。そのアービングは水曜日の練習には制限付きで参加したものの、木曜日の練習は欠席せざるを得なかった。

【KO】