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元QBファーブのパーキンソン病公表に触発されてバイキングス元QBクラマーが認知症を告白

2024年09月27日(金) 11:41


トミー・クラマー【NFL】

ミネソタ・バイキングスの元クオーターバック(QB)トミー・クラマーが、認知症と診断されていたことをSNS上で公表した。

69歳のクラマーはNFLでの14シーズンのうち13シーズンをバイキングスの一員としてプレーした。1986年にはパサーレーティングでリーグトップを記録し、プロボウルにも選出されている。クラマーは1年ほど前に、クリーブランド・クリニックで行われた元NFL選手向けの健康とウェルネスのプログラムに参加した際、認知機能の低下が見られると診断されていたことを、現地25日(水)に『X』の投稿を通じて明かした。

クラマーは、プロフットボール殿堂入りを果たしたQBブレット・ファーブが火曜日の議会公聴会でパーキンソン病を患っていることを公表したことに触発され、自身の病状を公表しようと思ったと話している。クラマーは診断から1年後の検診で認知症が進行していないと医師に告げられ、アルコールを断つことで病気に対処しようとしているという。

「頼むから、同情はしないでくれ」とクラマーはつづっている。

「素晴らしい人生を送ってきたから、何も変えたいとは思わない。誰よりも勝ちたいという気持ちは強かったし、決して諦めなかった。その気持ちでこの病気とも闘っていく」

テキサス州サンアントニオ出身でライス大学を卒業しているクラマーは、1977年にドラフト1巡目でバイキングスに指名された。試合終盤の活躍が目立ったことから“Two-Minute Tommy(トゥ・ミニッツ・トミー)”の愛称で親しまれ、中でも1980年の試合で46ヤードの“ヘイルメアリー”パスをワイドレシーバー(WR)アフマッド・ラシャドがティップした後に片手でキャッチし、クリーブランド・ブラウンズ相手に逆転勝利を収めたシーンは伝説となっている。この勝利によりバイキングスはディビジョン優勝を決め、クラマーはその試合で456パスヤードとタッチダウン4回を記録した。

クラマーはバイキングス史上、殿堂入りを果たしているQBフラン・ターケントンに次ぐパスヤード記録保持者だが、そのキャリアの大部分はケガによって中断を余儀なくされた。1979年に先発QBとなり、その年が16試合すべてに出場した唯一のシーズンとなった。クラマーは1990年にニューオーリンズ・セインツとともに最後のシーズンを過ごし、NFLキャリアに幕を下ろしている。


記事提供:『The Associated Press(AP通信)』


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