ニュース

敵陣ゴール前でのプレーコールの責任を認めるベアーズOCウォルドロン

2024年09月27日(金) 12:49


シカゴ・ベアーズのシェーン・ウォルドロン

シカゴ・ベアーズのオフェンスはオフシーズンにスキルポジションの強化を図ったことで多くの注目を集めたものの、これまでの3週間を通してみると、まだ満たされていない部分が多い。

たとえば、現地22日(日)に行われたインディアナポリス・コルツ戦で、ベアーズが敵陣1ヤード地点で迎えた第4ダウンの場面。ベアーズの攻撃コーディネーター(OC)シェーン・ウォルドロンはスピードオプションを選択したが、これは最初から失敗が確定しているようなプレーだった。ベアーズの攻撃陣の立ち位置を決定づけたプレーがあるとすれば、それはこのプレーだろう。ベアーズはプレーを実行するために整列するのに時間がかかり、最終的には決定的な失敗となっている(ランニングバック/RB、ディアンドレ・スイフトが12ヤードを失った)。

ウォルドロンOCは木曜日に行われた記者会見で、その失敗したプレーとこれまでのベアーズオフェンスの苦戦について、自らの責任を認め、次のように述べた。

「これらすべては私に端を発するものだ。あの場面でもっと良くならなければならない。今後はそうしていく」

前述の場面で、オフェンスがもっと早く整列していた方が良かったと認めたウォルドロンOCは、その前の2回のインサイドランも成功しなかったことを指摘。

しかし、具体的な変更に関しては、詳細に踏み込むことを避けたウォルドロンOCは、代わりにチームの現状の強みである内部でのコミュニケーションを強調し、改善策について一般的に語った。

「現時点では、いくつかの実行面でわれわれが望んでいるものを達成できていないことは分かっている。しかし、頼りにできるのは、コミュニケーションが素晴らしく、一貫しており、さらに向上し続けていること。われわれは正しい方法で構築されている。選手たちも適切な方法で育っている。これから前進していく中で、それがさらに改善されていく姿をお見せできるだろう」

一目見て分かることは、ベアーズの攻撃陣がオフェンシブライン(OL)に問題を抱えていることだ。新人クオーターバック(QB)ケイレブ・ウィリアムズを守るのに大苦戦しており、ウィリアムズはボールを投げるチャンスを自ら得るために、ヒーローを演じることを余儀なくされることが多かった。このことを踏まえると、シーズン第3週にコルツ——シーズン第1週でヒューストン・テキサンズに213ランヤードを許した——を相手に、ベアーズがパス主体の攻撃を選択したのは愚策に思えるが、同時にベアーズが効果的にランを展開するのに、十分なブロックができないことを物語っている。

要するに、ベアーズはコルツ相手にラン攻撃が機能しないと早々に判断し、ウィリアムズに52回のパスを投げさせたのだ。その戦略は当然ながら、良い結果をもたらしていない。

ウォルドロンOCはランゲームについて、なぜベアーズのオフェンシブラインが今シーズンにこれほど苦戦しているのかと問われた。この質問に対して、ウォルドロンOCは責任をラインの選手たちだけに押しつけるのではなく、オフェンスの全11人にあると強調し、“ランゲームにおいては11人全員が一体となること”が目標だとコメント。

ウォルドロンOCは木曜日に「望ましいアイデンティティーは変わっていない」と述べ、こうつけ加えた。

「われわれが目指すのはランとパスの融合だ。先週の良かった点は、パスゲームの一部が活気づいたこと。今、必死に取り組んでいるのはランゲームの改善であり、それができれば、バランスの取れたプレーを展開できるようになるだろう」

もしそれがうまくいけば、ウィリアムズはこれまで直面してきた絶え間ないプレッシャーから解放されるだろう。しかし、今のところ、魔法のような劇的な改善が見られる兆しはない。確かに、シーズン第3週では、ウィリアムズとパス攻撃が改善されており、新人クオーターバックであるウィリアムズは350パスヤード以上をマークし、キャリア最初のタッチダウンパス2回を記録した。

しかし、各試合に一面的なオフェンスで臨むのは失敗の元だ。そのことを理解しているウォルドロンOCは、ベアーズが舞台裏で行っている取り組みがより良い結果を生むことを期待している。

【KO】