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RBエリオットの限定的な出場機会について「彼を温存している」とカウボーイズオーナー

2024年10月13日(日) 11:31


ダラス・カウボーイズオーナーのジェリー・ジョーンズ【NFL】

ランニングバック(RB)エゼキエル・エリオットは7年間にわたり、ダラス・カウボーイズのバックフィールドで頼りにされ、平均して1,180ランヤード、タッチダウンラン9.7回を記録していた。

チームでの2回目の在籍期間ではタッチ数が大きく異なっており、ベテランRBであるエリオットはキャリーの分配方法が変わったことと、オフェンスがランゲームで全体的に苦戦していることから、2024年シーズンの成績が低迷している。

現地10日(木)、ロッカールームでその違いについて語ったエリオットは、ランゲームへの関与を増やしたいという希望についてコーチ陣と話し合ったと明かした一方で、不慣れな役割であってもチームに貢献するために自分ができることに集中しているとコメントした。

エリオットは中立的な態度で話していたが、起用頻度の低さを指摘した点に注目した人もいる。その結果、オーナーのジェリー・ジョーンズは金曜日に『105.3 The Fan(105.3ザ・ファン)』に出演した際にエリオットのコメントについて質問を受けた。特に、エリオットが自身の起用頻度に“あぜんとしている”と一部の人が指摘していることについて問われたジョーンズは、次のように述べている。

「それは誇張だ。“あぜんとしている”というのは誇張であり、誤った表現だ。彼がどう感じているかを説明するには不適切な表現だ。彼は自分が関わっているランニングゲームの役割をよく理解している。しかし、もっと重要なのは――これだけは強調しておきたいのだが――われわれは彼を温存していて、そうすべきだということだ。彼を必要としているし、リコ(ドウデル)は素晴らしいランニングバックだが、彼の最大の問題は何か? それはキャリアを通してケガに悩まされてきたことだ。だから、シーズンの残りやプレーオフに向けて彼だけに頼るのは狂気の沙汰だ」

「ジークはそこにいるし、これからもそうだろう。われわれは何よりもこの時期に彼を温存しておきたいからね」

今シーズン、エリオットはこれまでにキャリー30回で98ヤード、タッチダウン1回を記録。1試合あたりの数字はキャリー6回で19.6ヤードにとどまっている。一方、2020年から2022年にかけてエリオットのバックアップを務めていたドウデルは、より多くの機会を与えられ、これまでにキャリー54回で221ヤードをマークし、試合平均ヤード数はエリオットの2倍以上となっている。ジョーンズが指摘したように負傷歴はあるものの、ドウデルは今のところ、一度も試合を欠場せずに済んでいる。

プロボウルに選出された経歴を持つRBダルヴィン・クックも練習生としてチームに在籍している中で、カウボーイズには確かに豊富な才能がそろっているが、分配できるキャリー数は限られている。

ジョーンズは各選手のキャリー数に関する“明確な基準”はないと述べた一方で、グループ全体として苦戦していることから、チームのキャリー平均ヤードが3.5ヤードにとどまり、試合平均ランヤード(82ヤード)でリーグ内31位に沈んでいることを指摘。それがキャリー数の分配方法を変えることにつながるのか、単純に全体的な改善の必要性を示すものなのかは不明だが、残りの期間でチームが望むような成功を収めてプレーオフ進出を果たすには、強力なランゲームの必要性は無視できないことをジョーンズは認識している。

「効果的なランゲームができれば、NFLでも話題になるようなオフェンスを見せられるだろう」と述べたジョーンズはこう続けた。

「それがバロメーターだからだ。ランゲームを実行しないといけない。それはナイトゲームで照明をつけるのと同じくらい基本的なことだ。ランを実行しなければならないし、ランゲームで効果を上げる必要がある」

「ランゲームで効果を上げ、パスゲームを補完できるようになれば、オフェンスがボールを保持する時間が増え、ディフェンスをフィールドから遠ざけることができる。それは常に勝利の方程式だ」

しかし、これから待ち受けている道のりは決して平坦ではない。カウボーイズがシーズン第6週に対決するのは、リーグ屈指のランディフェンスを誇り、現在の試合平均被ランヤード(90.8ヤード)でリーグ内4位につけているデトロイト・ライオンズだからだ。

カウボーイズとライオンズは13日(日)アメリカ東部時間16時25分【日本時間14日(月)5時25分】から対戦する。

【RA】