NFLオーナーがジャガーズの“未来のスタジアム”を承認
2024年10月16日(水) 12:42現地15日(火)、NFLオーナーがジャクソンビル・ジャガーズの14億ドル(約2,088億0,719万円)規模の“未来のスタジアム”を全会一致で承認。これにより、ジャガーズは少なくとも今後30年間、リーグで最も小さな市場の1つにとどまることになった。
ジャガーズ(1勝5敗)がロンドンでの2試合目に向けて準備を進める中、NFLのオーナーたちは数十年にわたるフランチャイズ移転の憶測に実質的に終止符を打った。
アトランタで行われている秋季リーグミーティングでは、32人のオーナーのうち24人の承認が必要だった。今回の承認は形式的なものになると考えられていたことから、ジャガーズのオーナーであるシャド・カーンとチーム社長のマーク・ランピングはミーティングを欠席し、ロンドンからアトランタまでの12時間の移動を避けることを許可されている。
NFLコミッショナーのロジャー・グッデルは火曜日に秋季リーグミーティングの場で「それは本当に重要だと思っている」とコメント。
「もちろん、スタジアムはすべてのフランチャイズにとって重要だ。それはジャクソンビルをコミュニティとして構築するという、シャドと地域のリーダーたちが推進してきた大きな構想の一部だ。スタジアムはその重要な要素になると思う。私にとって、NFLチームに新しいスタジアムができるのは素晴らしいことであり、ジャクソンビルでコミュニティとして起こっている発展にも勇気づけられている。それらすべてがジャガーズの未来に対する期待を高めている」
55%対45%という財政分担率――市がより多く負担する――は、ほとんどのNFLのオーナーがスタジアムの新設や改築に拠出する割合よりも高いとはいえ、ジャガーズは大きな反発を受けることを想定していなかった。
両者は12億5,000万ドル(約1,864億3,499万円)の建設費用に対してそれぞれ6億2,500万ドル(約932億1,750万円)を負担する。ジャクソンビルが市の負担分を賄うために新たな税金を課すことはなく、エバーバンク・スタジアムの工事を開始できるようにするために、さらに1億5,000万ドル(約223億7,220万円)の繰延維持費を負担する予定だ。
工事は2025年シーズン終了後に始まる予定だ。ジャガーズは2026年に収容人数を減らして(2階スタンドは使用せずに)試合を行い、翌年にはゲインズビルかオーランドでホームゲームを実施する。また、ロンドンや他の外国で複数のホームゲームを開催する可能性もある。
市との改修契約により、ジャガーズは2025年から2027年の間に最大6試合のホームゲームを海外で開催することが可能となり、最初の2年間で最大3試合、2027年にも最大3試合を行うことができる。
このプロジェクトは毎年行われているフロリダ大学とジョージア大学の対決やゲイター・ボウルにも影響を与えるだろう。フロリダ大学とジョージア大学は長年ライバル関係にあり、2026年にはアトランタ、2027年にはマイアミ、オーランド、タンパのいずれかで対戦するとみられている。ゲイター・ボウルは2026年にジャクソンビルで、2027年にはゲインズビルで実施される可能性がある。
スタジアム計画には、30年間のリース契約および移転禁止契約、ジャガーズがジャクソンビル以外でプレーできる試合数を制限する条項が含まれている。ジャガーズは新しいリース契約のもと、プレシーズンとポストシーズンの全ホームゲームをジャクソンビルで行い、年に1試合は引き続きロンドンのウェンブリー・スタジアムでホームゲームを実施する予定だ。
ジャガーズは建設費の超過分をすべて負担し、スタジアムの日常運営を担い、試合当日の経費の80.4%を負担することで合意している。
6万3,000人を収容できる屋外型スタジアムには半透明のカバーが設けられ、ランピング社長によると、これは「太陽の下でサングラスをかける」のと同じようなものだという。このカバーには外気温を15度下げる効果が期待されている。
スタジアムの収容人数は、フロリダ大学とジョージア大学の対決やカレッジフットボールプレーオフゲーム、ファイナル4などに対応できるよう、7万1,500人まで拡大される可能性がある。北エンドゾーンにあるプールとパーティーデッキは残される見込みだ。
【RA】