トレードに感謝するチーフスWRホプキンス、次戦でデビューの可能性も
2024年10月25日(金) 14:07ワイドレシーバー(WR)ディアンドレ・ホプキンスが正式にカンザスシティ・チーフスのメンバーになった。ホプキンスは二の次の存在となっていたテネシー・タイタンズを離れ、今季のNFLで唯一無敗のチームに加わっている。
何はともあれ、アップグレードとは良いものだ。ホプキンスはナッシュビルからの離脱がさらに苦しい場所への移動につながらなかったことに、少し安堵している。
「何より、コンテンダーに俺をトレードしてくれたことに、ラン(タイタンズGMのカーソン)と彼のスタッフに感謝している。彼らは俺をどこにトレードしたってよかったんだから」とホプキンスは現地24日(木)にコメントした。
放出された資産として不毛のフットボールの地に向かう代わりに、ホプキンスは2連続スーパーボウル王者であり、この世界で最も優れたクオーターバック(QB)の1人であるパトリック・マホームズを擁するチーフスに加わった。木曜日にはっきりとマホームズへの称賛を表したホプキンスは、マホームズのキャリアを通して、このスーパースターと連絡をとっていたことを明かしている。
タイトルを競うチームでプレーすることについて、ホプキンスは「すごく意味が大きい」と続けた。
「自分のゲームを別レベルに押し上げてくれる。何かのためにプレーしているんだと分かっていることで、集中力や活力が上がる。多分、アリゾナで8勝0敗スタートを切ったとき以来、俺はここ数年、有意義なフットボールをしていない。だから、このことが自分のゲームをこれまでとは違うレベルにしてくれるんだ」
ホプキンスとチーフスは、まさに両者がお互いを必要としていたのかもしれない。マホームズは故障によって戦力を失ったレシーバー陣でうまく戦うことを強いられており、今季にはマーキス・ブラウン、ラシー・ライスが戦列を離れている。出場可能なレシーバーとして残っているのは、ルーキーのゼイビア・ワーシーとベテランのジュジュ・スミス・シュスターの他、数名だ。こういった状況から、ワーシーのビッグプレーの可能性以外でチーフスの最も優れたパスキャッチングウエポンであるタイトエンド(TE)トラビス・ケルシーをターゲットとして見出すのは、より困難になっている。その結果、TEノア・グレイがターゲットになることが増えているが、攻撃陣の力の上限は下がっている状態だ。
一方、ホプキンスは2022年にカイラー・マレーのためにルートを走って以来、優れたクオーターバックの元でプレーしていない。当時はホプキンスがよく負傷していた時期でもあり、ホプキンスはカーディナルスの最後の2年で全34試合のうち、19試合のみに登場。そのことがチームの離脱と、2023年のタイタンズ入りにつながった。2023年には1,000ヤード超えのレシーバーだったものの、AFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)南地区で最も弱いチームでプレーしていたことで、あまり注目を浴びることはなかった。
5度のプロボウラーであり、オールプロ選出3度のホプキンスが今、スポットライトの下に戻ってきた。その活躍の舞台は、過去5年間のNFLで最も有望であり、最も成功を収めたフランチャイズだ。ポストシーズンの栄光を求めてどこかに飛び乗るとすれば、それは今しかなかった。
プレーオフ争いに加わることについて、ホプキンスは「すごく大事。俺はたくさんのことをやってきたと思うし、個人として可能な限りの称賛を受けたと思う。だから、俺にとって残されているのは、1月に重要なフットボールをプレーすることなんだ」と話した。
ヘッドコーチ(HC)アンディ・リードはオールプロのファーストチーム3回の選手がラインアップに加わることを歓迎しているようだ。とりわけ、スミス・シュスターがハムストリングを負傷してチーフスを襲う一連の健康問題にさらなる打撃が加わっている状態において、そのありがたみは増している。
実際、早ければチーフスが苦戦するラスベガス・レイダースと対峙する次の日曜日にも、ホプキンスが赤と白のユニフォームを身に着けている姿を見られるかもしれない。
リードHCは「今週末もあり得る。彼がどこまでやれるか次第だ」と話し、こう続けている。
「もう彼は練習場に出ている。待つ必要があるかい? 悪い形にならずにできるなら・・・」
ホプキンス本人も新しいコーチに賛成だ。
「俺はNFLで12年やってきた。フットボールのことは分かっているから、どこで呼ばれても、必要とされればいつでも、出ていけるといいね」とホプキンスは話している。
間違いなく、カンザスシティは彼を必要としている。あとはホプキンスが実際に走り出すだけだ。
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