NFLがヒップドロップタックルでバッカニアーズWRゴッドウィンのシーズンを終わらせたレイブンズLBスミスに罰金
2024年10月26日(土) 17:18現地25日(金)、大きな代償を伴ったタンパでのマンデーナイトゲームのプレーがさらに高くつくことになった。
プレーを見直したNFLは、ボルティモア・レイブンズが勝利した試合でレイブンズのラインバッカー(LB)ロクアン・スミスがタンパベイ・バッカニアーズのワイドレシーバー(WR)クリス・ゴッドウィンにヒップドロップタックルをしたと判断し、スミスに1万6,000ドル(約244万円)を超える罰金を言い渡したと『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが報じた。
ヒップドロップタックルとは、選手が両手でランナーをつかむか両腕をランナーに巻きつけて、自重を支えずに腰や下半身を回転させながら落下させて、脚か膝下でランナーを巻き込んで着地する行為と定義されている。
今回のタックルによってゴッドウィンは足首を脱臼してシーズン終了となり、すでに手術を受けた。またこの件では、チームに勝ち目がない中で最後までゴッドウィンをフィールドに出し続けたバッカニアーズのヘッドコーチ(HC)トッド・ボウルズにも批判が集まっている。
最初のテレビ放送の段階では、スミスがヒップドロップタックルをしたようには見えなかった。しかし、エンドゾーンから撮影されたAll-22の映像では、スミスが上半身でゴッドウィンに接触して両腕を巻きつけているのが分かる。接触直後に、スミスの脚は勢いに乗って前方に動き、体がゴッドウィンの左足の上に着地して、足首のケガを引き起こした。
試合中、スミスにヒップドロップタックルのフラッグは投げられなかった。
このプレーが招いた結果こそ、3月の年次ミーティングでリーグがヒップドロップタックルを禁止した理由だった。ケガにつながるヒップドロップタックルはこれが最初ではない。シーズン第2週にはヒューストン・テキサンズのランニングバック(RB)ジョー・ミクソンがシカゴ・ベアーズのLB、T.J.エドワーズに倒され、ハイアンクルスプレインで3試合を欠場した。しかし、今回は今季のスター選手が深刻なケガに見舞われている。リーグの努力にもかかわらず、このタックルがすぐにフットボールからなくならないのは明らかだ。今シーズンにこのタックルのために罰金を科された選手はスミスで10人目となる。
ゴッドウィンはケガでキャリアベストになるかもしれなかったシーズンを終えた。ここまでの7週を通してリーグ首位となるレシーブ50回、576ヤードとタッチダウン5回をマークし、爆発的なバッカニアーズオフェンスの中でスターWRマイク・エバンスの完璧な補完として活躍していた。
エバンスもまた、ハムストリングのケガでマンデーナイトゲームを途中退場しており、バッカニアーズにとっては悪夢のような日となった。
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