“ヘイルメアリー”TD直前にコマンダースのファンを煽ったベアーズCBスティーブンソン
2024年10月29日(火) 11:59現地27日(日)、シカゴ・ベアーズはワシントン・コマンダースに試合終了間際の“ヘイルメアリー”タッチダウンで逆転負けを喫し、その場面でベアーズのコーナーバック(CB)タイリーク・スティーブンソンの失態が際立つ形となった。
2年目のスティーブンソンが、スナップを受けるコマンダースのクオーターバック(QB)ジェイデン・ダニエルズに背を向け、地元ワシントンのファンを煽る様子を捉えた動画が拡散されている。その行動の直後、スティーブンソンはエンドゾーンの反対側に選手たちが集まっているのに気づき、急いで全速力で駆け寄った。落下するボールにジャンプして触れたものの、結果的にそのボールはワイドレシーバー(WR)ノア・ブラウンの手に渡り、コマンダースが18対15で劇的な勝利を収めることとなった。
試合後に報道陣との接触を避けたスティーブンソンは、後にSNS上で謝罪の意を表明した。
「シカゴのみなさん、そしてチームメイトへ、自分の集中力の欠如と認識不足に対して謝りたい」とスティーブンソンは投稿している。
「試合は時計がゼロになるまで終わらない。何事も当然と思ってはいけないと学んだ。この反省を今後に活かしていきたい」
さらに翌日の月曜日、スティーブンソンは「あの時は勝ったと思って気が緩んでしまった。二度と同じことは起こさない」とコメントを追加した。
ベアーズのヘッドコーチ(HC)マット・エバーフラスは月曜日に記者たちに対し、その日の朝にスティーブンソンが決勝点につながった自身の行動についてチームに説明したことを明かした。
「激しいプレーをするタイプの選手であれば、バランスを保つことが重要だ」とエバーフラスHCは述べている。
あの時、スティーブンソンにはブラウンをボックスアウトする責任があったが、エバーフラスHCは必要な対応はチーム内で行うとした。
『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ)』によると、スティーブンソンは日曜日の試合で相手に最も近かった守備選手として9回のターゲットのうち4回のキャッチで90ヤードを許したという。ベアーズのディフェンス全体は、肋骨の負傷により出場が危ぶまれていたダニエルズにパスで326ヤードとタッチダウンを許したものの、試合最後のプレーまでコマンダースをエンドゾーンに入れさせることはなかった。
第3クオーター終盤に12対0でリードを奪われていたベアーズは、試合残り25秒で逆転に成功するも、ダニエルズの劇的な“ヘイルメアリー”により敗北を喫した。
「こういう形で試合に負けるのは非常に悔しい」とエバーフラスHCは試合後に語った。
「だが、選手たちが最後まで諦めずに戦い、勝利に迫った姿勢には大きな価値がある。それを見落としてはならない」
この敗北でベアーズは4勝3敗となり、激戦のNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)北地区で最下位に沈んだ。
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