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ライオンズの驚異的な逆転勝利を決定づけたKベイツ、「うまくいきすぎだと思った」

2024年11月12日(火) 13:31


デトロイト・ライオンズのジェイク・ベイツ【AP Photo/David J. Phillip】

ジェイク・ベイツはレンガの販売員から勝利を決定づけた選手へと転身した。

春にフットボールキャリアを開始する前、ヒューストン北西部にある『Acme Brick(アクメ・ブリック)』社で働いていたデトロイト・ライオンズのキッカー(K)ベイツは、現地10日(日)に行われたヒューストン・テキサンズ戦で58ヤードと52ヤードのフィールドゴールを決め、信じられないような26対23の逆転勝利を締めくくった。

『The Houston Chronicle(ザ・ヒューストン・クロニクル)』によると、ベイツは「うまくいきすぎだって思った。出来すぎた話だってね」と振り返ったという。

ベイツのNFLキャリアはハリウッドのプロデューサーたちに笑われるようなものかもしれない。

ヒューストン近郊で育ったベイツはサッカーに親しみ、高校の最終学年でアメリカンフットボールのチームに入部。アーカンソー中央大学でサッカーをしていたベイツは、キックオフのスペシャリストとしてテキサス州立大学にウオークオンとして転入し、その後、アーカンソー大学でも同様のポジションを得た。大学時代にフィールドゴールを試みたことは一度もなかったが、昨年にヒューストン・テキサンズのトレーニングキャンプに招待された。しかし、最終的にはカットされ、レンガの販売員として働くことになった。そして2023年12月、ベイツは新興のユナイテッド・フットボール・リーグ(UFL)のトライアウトを受け、ミシガン・パンサーズと契約。そこで60ヤード以上のキックに複数回成功するなど、目覚ましい活躍をみせた。

春のUFLシーズンを終えた後、ベイツはライオンズと契約。25歳のベイツが強力な脚力を持っていることは明らかだったが、大舞台で通用するかどうかが問題となっていた。日曜日に勝敗を左右する場面で2本のキックを見事ゴールポスト内に収めたことが、その疑問に対する答えとなっている。

チーム公式サイトによると、ベイツは「あんな風に持ち上げられたのは初めてだ。サイドラインにいたみんなが駆け寄ってきて取り囲んでくれるなんて、最高の瞬間だった」と語ったという。

ヘッドコーチ(HC)ダン・キャンベルは新人キッカーへの自信を揺るがすことなく、ベイツが木曜日の練習でも似たようなフィールドゴールを決めていたと明かしている。

キャンベルHCは木曜日の練習を振り返りながら「彼を見た瞬間、最初に思ったのはそれだった・・・そしてただただ気分が良かった」とコメント。

「彼なら決めてくれると感じていたし、実際にそうだった。前に出てやり遂げてくれた」

日曜日のプライムタイムに行われた試合は、今季にベイツが決勝フィールドゴールを決めた2回目の試合となった。同点に追いつくために放った58ヤードのキックは、少なくとも1960年以降のライオンズの選手によるフィールドゴールとして3番目に長い距離だった。今シーズン、ベイツは出場した9試合で14回のフィールドゴールをすべて成功させ、その中には50ヤード以上のものが3本含まれている。さらに、ベイツは33回中32回のポイントアフタータッチダウン(PAT)にも成功してきた。

ベイツはクオーターバック(QB)ジャレッド・ゴフが5回ものインターセプトを喫した後に素晴らしいキックを決め、ライオンズが23対7と圧倒的な差をつけられていたハーフタイムからまさかの勝利を収めるのに貢献した。

ベイツは「こんなの自分にはもったいない。子どもの頃はサッカーをしていて、NFLのフットボール選手に憧れていた。単純にここにいることも非現実的だし、まだ実感がわかなくて、つねって確かめているところだ」と話している。

【RA】