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QBジョーンズの今後は負傷時の保証ではなく「フットボール上の判断」を基に決定するとジャイアンツGMシェーン

2024年11月13日(水) 10:35


ニューヨーク・ジャイアンツのダニエル・ジョーンズ【AP Photo/Doug Benc】

2勝8敗と苦境に立たされ、将来の見通しも不透明な中、ニューヨーク・ジャイアンツのジェネラルマネジャー(GM)ジョー・シェーンは4年目のシーズンも残留するつもりかと尋ねられ、肯定的な回答をしている。

また、クオーターバック(QB)ダニエル・ジョーンズの将来について質問された際、シェーンGMは決して断定的な態度を見せなかった。

バイウイークを迎え、ジョーンズを引き続き先発に据えるかどうかの判断を下す時が迫りつつある中、ジョーンズの契約には2025年に2,300万ドル(約35億6,211万円)の負傷時の保証が含まれているが、いかなる判断も金銭面ではなく、フィールドでの成績に基づいて下すとシェーンGMは述べている。

現地12日(火)、シェーンGMは「週の残りの期間で、あらゆることを評価するつもりだ。私たちが下す判断は、フットボール上の判断になるだろう」と語った。

現在の苦境を分析する際にジョーンズの保証は関係してくるのかと追加の質問を投げかけられたシェーンGMは、“フットボール上の判断”という言葉をその日のフレーズとして使い続け、次のように述べている。

「それはフットボール上の判断になるだろう。ロースターや、残りの7試合に向けて行うことを評価する中で、私たちがこれから下すすべての判断は、フットボール上の判断になる」

シェーンGMが臨んだバイウイーク中の記者会見は、ジョーンズが先発を続けるかどうかについて“あらゆることを評価する”とヘッドコーチ(HC)ブライアン・ダボールが述べた翌日に行われた。この発言を受けて、シーズン第12週に実施されるタンパベイ・バッカニアーズ戦では批判されているジョーンズではなく、バックアップのドリュー・ロックがQB1になるのではないかと多くの人が予想している。

2022年シーズンに向けてシェーンGMとダボールHCを迎え入れてから、ジャイアンツの成績は17勝26敗1分となっている。2022年シーズンは9勝7敗1分の成績でプレーオフ進出を果たし、プレーオフでの勝利も収めるという好発進を切った。そうした成功はジョーンズとの4年1億6,000万ドル(約247億3,232万円)の再契約につながったが、その契約はファンやメディアからほぼ即座に非難されている。

その後、ジャイアンツの状況が低迷したからだ。

2023年、ジョーンズはケガと成績不振に悩まされ、ジャイアンツは6勝11敗の成績でシーズンを終えている。また、去る日曜日にミュンヘンで行われたカロライナ・パンサーズ戦で20対17の敗北を喫したことを受け、現在は5連敗中だ。

前ジャイアンツ政権下で2019年NFLドラフト1巡目指名を受けたジョーンズは、特にパンサーズ戦でひどいパフォーマンスを見せ、2回のインターセプトを喫してタッチダウンはなし、パス成功率は59.5%にとどまった。今季を通しての成績は試合平均207パスヤード、タッチダウン8回、インターセプト7回、パサーレーティング79.4となっている。

ジョーンズが腕や足を使って輝きを放つ瞬間は常にあったものの、最高の状態を迎える瞬間よりも、低調なときの方がはるかに多かった。とはいえ、ロックがジョーンズよりも勝利をもたらす可能性が高いかどうかは大きな疑問だと言えよう。

シェーンGMはそれが司令塔を決定する上で重要な要素になり、ジョーンズをベンチに下げることで2,300万ドルの負担を回避しようとするつもりはないと示唆した。後者は多くの人々が、2022年シーズン最後の2試合でQBデレック・カーをベンチに下げたラスベガス・レイダースや、2023年シーズン最後の2試合でQBラッセル・ウィルソンをベンチに下げたデンバー・ブロンコスがとったものと同様の手段だと推測している。

シェーンGMは「今シーズンはあと7試合ある。私たちはそこに集中している」と述べ、「私たちは2024年と、その最後の7試合でいかに改善できるかということに集中している」と続けた。

これまでの10試合で悲惨な成績を残し、NFLで最下位に沈んでいるチームのジェネラルマネジャーがメディアに対応するということを踏まえれば、今回の記者会見は見るに忍びないものだった。来季も残留するつもりかと単刀直入に質問されたシェーンGMは簡潔に「イエス」と答えている。

しかし、ジョーンズのプレーについて分析を求められたシェーンGMは、チームはQBだけではなく、さまざまな面で苦戦していると即座に指摘した。

「全員だ」と強調したシェーンGMはこう続けている。

「全員がこの問題に関わっている。一般的に人々がクオーターバックや攻撃コーディネーター(OC)、ヘッドコーチといった人たちを非難したがるのは分かっている。ダニエルが良い試合をすることはあった。もう少し違う投げ方をしたいとか、別の選択をしたいと思うような試合もあったかもしれない。しかし、全体的に、問題が繰り返し発生しているのは特定の個人や特定の状況が原因ではない」

「繰り返しになるが、私たちは解決策を見つけ、(ダボールHCが)昨日言ったように、すべてを評価していくつもりだ」

【RA】