LTの補強について、否定はしないが既存の選手に焦点を当てているとチーフスHCリード
2024年11月13日(水) 11:27無敗のカンザスシティ・チーフスはレフトタックル(LT)に大きな問題を抱えている。
現地10日(日)に勝利したデンバー・ブロンコス戦では、先発のワーニャ・モリスが負傷退場したことを受けて代役を務めた新人のキングスレイ・スアマタイアが苦戦を強いられた。モリスは試合の後半に復帰できたが、モリス自身の問題によって、試合終盤にはクオーターバック(QB)パトリック・マホームズのブラインドサイドに注目が集まる形となっている。
チーフスのジェネラルマネジャー(GM)ブレット・ヴィーチはスーパーボウル制覇に向けてロースターを補強するために契約やトレードを積極的に行ってきたが、レフトタックルポジションを強化するための動きはまだ見せていない。
ヘッドコーチ(HC)アンディ・リードはベテラン選手を加える可能性を否定しなかったが、コーチとして主に焦点を当てているのは現在チームにいる選手たちだと述べている。
『Kansas City Star(カンザスシティ・スター)』によると、リードHCはレフトタックルを追加する可能性について「彼はすべてを検討している。私は“ノー”と言わないつもりだ。だが、私たちがコーチとしてすることは、そして、強く重視してきたのは、ここにいる子たちに焦点を当てることだ」と語ったという。
日曜日、マホームズはドロップバック49回中20回(40.8%)でプレッシャーを受けた。これは、2023年シーズン第8週(同じくブロンコス戦)以来、マホームズが直面した最も高いプレッシャー率となっている。スアマタイアは34回のパスブロックスナップで6回のプレッシャーと1回のサックを許した。『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ/NGS)』によると、モリスは15回のパスブロックスナップで1回のプレッシャーを許したという。
NGSによれば、今シーズンはスアマタイアが96回のパスブロックスナップで12.5%のプレッシャー率を許している一方で、モリスは256回のパスブロックスナップで10.2%のプレッシャー率を許しているとのことで、いずれもチーム内の他のオフェンシブラインマンと比べて非常に高い数値となっている(次点のトレイ・スミスは351回で7.4%)。
チーフスがポストシーズン前に補強を決断する場合、数名のベテラン選手が候補になりうる。現在もフリーエージェント(FA)であるデービッド・バクティアリは、スーパーボウルリング獲得を目指しているかもしれない。また、昨季にレフトタックルとしてチーフスでプレーしていたドノバン・スミスも獲得可能で、再加入に前向きな姿勢を見せる可能性がある。
今のところ、チーフスは2人の若手選手がそのポジションで成長を遂げることを信じているようだ。
「彼らはどんどん良くなっている。時にはそう見えないこともあるかもしれないが、確実に進歩している。これから先は問題ないだろう」リードHCは話している。
今シーズン、チーフスはレシーバー陣とディフェンスの補強を行ってきたが、3連覇を目指す中でレフトタックルだけが依然として懸念材料となっている。チーフスがその課題に対する答えを出そうとするのか、あるいはマホームズのブラインドサイドに2人の若手を起用したまま1月に突入するのかは、これからの数週間で明らかになるだろう。
【RA】