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元QBアンドリュー・ラックが母校スタンフォード大学フットボールチームのGMに就任

2024年12月01日(日) 11:04


アンドリュー・ラック【NFL】

かつてNFLのクオーターバック(QB)として活躍したアンドリュー・ラックが、大学時代に全米屈指の強豪チームへと成長を遂げるのを後押ししたフットボールプログラムを立て直すべく、スタンフォード大学に戻ろうとしている。

現地11月30日(土)、アスレチック・ディレクターのバーナード・ミューアはラックがスタンフォード大学フットボールチームのジェネラルマネジャー(GM)に就任し、ヘッドコーチ(HC)トロイ・テイラーの下で3勝9敗に終わったばかりのチームのあらゆる側面を監督する任務を担うと発表した。

ラックは「私はこの大学、そして“ナード・ネイション”の出身だ。この場所が大好きだ」と述べている。

「スタンフォード大学のスポーツと学業に対する独自の取り組みと、このプログラムを再びトップに押し上げるチャンスを強く信じている。テイラーコーチはチームを正しい方向に導いてきた。彼やスタッフ、そして世界で最も優れ、聡明でタフなフットボール選手たちと一緒に取り組むのが待ちきれない」

ラックは2019年8月に29歳にして驚きの引退表明をし、インディアナポリス・コルツおよびプロの世界から離れて以来、目立った行動はとっていなかった。

ラックは新しい役割で、テイラーHCとともにリクルーティングやロースター管理を担当し、アスレチック部門や大学の指導者たちと協力して資金調達、卒業生との関係、スポンサーシップ、学生アスリートのサポート、スタジアム体験の管理を行う。

「アンドリューの学生アスリートとしての実績は自明の理だ。その卓越した功績に加え、カレッジフットボールの現状とコミュニティを深く理解し、スタンフォードフットボールに対する比類のない情熱も持ち合わせている」とミューアは述べた。

「絶え間なく変化する状況の中で、われわれのフットボールプログラムを導くのにこれほどふさわしい人物は思い浮かばない。アンドリューがこのチームへの加入に合意してくれたことを非常にうれしく思っている。この変化は、プログラムの運営方法や、進化するカレッジフットボール界での競争方法を大きく変えるものだ」

ラックは数年間にわたってスタンフォード大学を西海岸の強豪チームへと変貌させた選手の1人だ。2009年、ラックは当時ヘッドコーチを務めていたジム・ハーボーの下で先発の座をつかんだ初年度に、7年続いていたボウルゲーム出場なしの期間に終止符を打った。また、最後の2シーズンではチームを連続でBCSボウルに導き、いずれの年もハイズマントロフィーの投票で次点につけている。

それはスタンフォード大学がハーボーおよびデビッド・ショウの指揮下で全米4位の76勝18敗という好成績を収め、5回のBCSボウル出場を果たした7年間の一部だった。

しかし、近年のスタンフォード大学は成功を収めるのに苦労しており、1シーズンで5勝以上を挙げたのは2018年が最後だ。テイラーHCがショウの後任として就任してから2年目となる今シーズンも苦戦を強いられたスタンフォード大学が、3勝9敗でシーズンを終えたのは今季で4年連続であり、過去4シーズンでいずれも9敗以上を喫した唯一のパワーカンファレンスチームとなっている。

スタンフォード大学を建築デザインの学士号を取得して卒業したラックは、NFLから引退した後、2023年に教育学の修士号を取得するために再び大学に戻った。

2012年ドラフトの全体1位でコルツから指名されたラックは、短いながらも成功に満ちたNFLキャリアで、プロボウルに4回選出され、2018年にはAP通信最優秀カムバック選手賞を受賞している。


記事提供:『The Associated Press(AP通信)』


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