ニュース

テキサンズOLBアル・シャイアがジャガーズQBローレンスに対する反則ヒットで3試合の出場停止処分

2024年12月04日(水) 09:40


ジャクソンビル・ジャガーズのトレバー・ローレンスとヒューストン・テキサンズのアジーズ・アル・シャイアに詰め寄るジャクソンビル・ジャガーズ勢【AP Photo/John Raoux】

現地1日(日)に行われた試合でジャクソンビル・ジャガーズのクオーターバック(QB)トレバー・ローレンスにイリーガルヒットをしたとして、ヒューストン・テキサンズのアウトサイドラインバッカー(OLB)アジーズ・アル・シャイアに無給での3試合の出場停止処分を科したとリーグが火曜日に発表した。

ジャガーズが23対20で敗れた試合の前半、ローレンスはスクラムの後に滑り込んだ際にアル・シャイアから前腕での打撃を受け、地面に倒れた。その直後、ローレンスはフェンシングポジション(手足が硬直した状態)に陥り、脳しんとうを起こしている。このプレーは両チームの間で即座に乱闘を引き起こす結果にもなった。

ローレンスは最終的にカートに乗せられてフィールドを後にしており、今週以降の出場可否は未定のままだ。アル・シャイアはジャガーズのコーナーバック(CB)ジャリアン・ジョーンズとともに小競り合いに関与したとして退場処分を受けている。

NFLフットボール運営部門副社長のジョン・ランヤンは出場停止処分を言い渡し、アル・シャイアへの書簡でその決定について説明した。

ランヤンは「12月1日に行われたジャクソンビル・ジャガーズ戦の第2クオーター残り4分20秒の場面において、あなたはリーグが容認できないとし、プレー規則に対する重大な違反と見なす行為に関与した」と記している。

「映像では、ジャガーズのクオーターバックであるトレバー・ローレンスが明らかに足から地面に滑り込んだ後に、あなたが彼の頭部や首の付近に打撃を加える様子が映っている。(中略)接触を避けるための時間とスペースがあったにもかかわらず、あなたは前腕とヘルメットで相手選手の頭部や首に強打を加えた」

「イリーガルヒットの後、あなたは乱闘に加わり、相手選手のフェイスマスクを引っ張って倒したことで事態をエスカレートさせた。審判からヒットとスポーツマンシップに反する行為で退場処分を言い渡された後、あなたはヘルメットを脱ぎ、フィールドを歩き回りながら相手選手と再び接触し、エンドゾーン付近で新たな乱闘を始めた」

「スポーツマンシップと、フットボールの試合およびそれをプレーするすべての選手やコーチ、そして観戦する人々への尊敬の欠如は問題であり、NFLの基本的価値観を反映するものではない。(中略)あなたが引き続きNFLのプレー規則を無視することは、あなた自身と相手選手の健康と安全を危険にさらす行為であり、決して容認されることはない」

火曜日、テキサンズのジェネラルマネジャー(GM)ニック・カセリオは予定されていたバイウイークの記者会見でアル・シャイアを全面的に擁護し、リーグの決定に異議を唱えた。

カセリオGMは「チームや組織としてわれわれが最も不快に感じていることの1つは、率直に言ってアジーズに対して不当なイメージが描かれていることだ」と述べている。

「アジーズ・アル・シャイアについて言いたいのは、アジーズほどこのプログラムを体現している人物はいないということだ。彼がどんな人物で、何を経験してきたか。彼ほど利他的で、チームのことを考えて尊敬を集め、このプログラムに求めるあらゆる要素を象徴している人物はいない」

「彼の人柄や性格、意図についてなされた一部のコメントは、正直なところ、アジーズ・アル・シャイアについて何も知らない人々によるものだ」

カセリオGMはシーズン第9週にグリーンベイ・パッカーズの選手に対してイリーガルヒットをしたとして退場処分を受けたデトロイト・ライオンズのセーフティ(S)ブライアン・ブランチには出場停止処分が科されなかったことや、シーズン第3週にピッツバーグ・スティーラーズの選手に対して不必要なラフプレーをしたロサンゼルス・チャージャーズのSダーウィン・ジェームズが受けたのは1試合の出場停止処分だったことを挙げ、リーグの処罰に一貫性が欠けていると指摘。

「すべてのチームがリーグに求めているのは一貫性だ」と述べたカセリオGMは「率直に言うと、この状況では、下された処罰のレベルに関してまったく一貫性がないと言える」と続けている。

アル・シャイアは月曜日にソーシャルメディアに謝罪文を投稿したものの、アル・シャイアが疑わしいプレーをしたのは今回が初めてではない。過去には、サンフランシスコ・49ersに所属していた際に、当時のタンパベイ・バッカニアーズのQBトム・ブレイディの喉元をつかんだ例や、今シーズン序盤にシカゴ・ベアーズのランニングバック(RB)ロション・ジョンソンをサイドラインで殴った例、同じく今シーズンにサイドラインでテネシー・タイタンズのRBトニー・ポラードの背中に思い切りぶつかった例などが挙げられる。

27歳のアル・シャイアはNFLでの6シーズン目を迎え、テキサンズでの1シーズン目を過ごしている。テキサンズの一員としては10試合に先発し、タックル68回、サック2回、パスブレークアップ4回を記録してきた。

バイウイーク中のテキサンズが次に挑むのは12月15日(日)に行われるマイアミ・ドルフィンズ戦だが、それにはアル・シャイア抜きで臨むことになる。アル・シャイアはシーズン第16週に敵地で行われるカンザスシティ・チーフス戦とクリスマス当日に行われるボルティモア・レイブンズ戦も欠場する予定だ。

【RA】