レイダースTEバワーズが新人TEとして史上最多レシーブ数を記録
2024年12月09日(月) 09:23
ラスベガス・レイダースが苦難に満ちたシーズンを過ごす中、タイトエンド(TE)ブロック・バワーズは今後のシーズンへの希望を感じさせる活躍を見せている。
輝かしいルーキーシーズンを過ごしているバワーズが現地8日(日)にタンパベイ・バッカニアーズに敗れた試合で、新人タイトエンドとして新たなレシーブ記録を樹立し、歴史に名を刻んだ。
28対13で敗れた試合の第4クオーターに、バワーズはこの日3回目にして最後のキャッチでシーズン通算キャッチ数を87回とし、1年前にデトロイト・ライオンズのTEサム・ラポルタが記録した86回を上回り、新記録を樹立した。バワーズは今回の試合でレシーブ3回、49ヤードを獲得している。
新人クオーターバック(QB)のジェイデン・ダニエルズ(ワシントン・コマンダース)やボー・ニックス(デンバー・ブロンコス)に注目と称賛が集まるのは当然だが、2024年NFLドラフト全体13位で指名されたバワーズは、AP通信オフェンス部門年間最優秀新人賞の候補となるのにふさわしい存在であることを明確に示している。
シーズン第14週を迎えるにあたり、バワーズはラポルタのルーキーシーズンの記録まであと2回に迫っていただけではなく、レシーブ数でNFLの首位に立っていた。バワーズはNFLトップのレシーブ数を記録してシーズンを終える史上初の新人タイトエンドになることに関して、非常に現実的な可能性を秘めている。経験年数を問わず、リーグ最多のレシーブ数をマークしたタイトエンドは、殿堂入りしたトニー・ゴンザレスがカンザスシティ・チーフスの一員として2002年に達成して以来、現れていない。
バワーズはロサンゼルス・ラムズのワイドレシーバー(WR)プカ・ナクアが昨季に樹立した新人記録(レシーブ105回)を破る可能性も十分にある。
単純にレシーブ能力に優れているだけではなく、バワーズはアトランタ・ファルコンズのTEカイル・ピッツ(2021年、1,026ヤード)や、シカゴ・ベアーズで活躍して殿堂入りを果たした元TEマイク・ディトカ(1961年、1,076ヤード)に次いで、1,000ヤード超えを達成する史上3人目の新人TEになるペースで活躍している。
AFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)で最初にプレーオフ争いから脱落したチームとなったレイダースは、シーズン途中に攻撃コーディネーター(OC)を解雇し、3人のクオーターバック(QB)にそれぞれ3試合以上出場させ、チームで最も優れたワイドレシーバーをトレードで手放した。その間、チーム全体の不振の影に隠れつつも、バワーズは素晴らしいルーキーシーズンを通じて驚異的な結果を残している。
まるで“The Autumn Wind(秋の風)”(レイダースのテーマソング)が吹き抜けるように、バワーズは記録を塗り替えた。バワーズはキャリア最初のシーズンが終わる前に他の歴史的な記録も破るかもしれない。
【RA】