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ブラウンズがベテランQBフラッコを2025年シーズン第1週の先発に指名

2025年08月19日(火) 09:16

クリーブランド・ブラウンズのジョー・フラッコ【AP Photo/Sue Ogrocki】

クリーブランド・ブラウンズのクオーターバック(QB)争いが正式に終了した。

現地18日(月)、ブラウンズがQBジョー・フラッコをシーズン第1週の先発に指名したと発表。

6人のクオーターバックと契約しているにもかかわらず、トレーニングキャンプ中にQB争いが本当の意味で実現することはなく、フラッコが最初から最後まで最有力候補となっていた。

ケニー・ピケットがハムストリングを負傷したことにより、ベテラン同士の競争は事実上終了。新人QBシェドゥーア・サンダースはプレシーズン第1週に注目を集めたものの、フラッコの座を真に揺るがす存在にはならず、斜筋のケガでその可能性もついえた。同じく新人のディロン・ゲイブリエルも、プレシーズン第2週に出場する前にハムストリングのケガを抱えていた。負傷者が相次いだことで、ブラウンズはタイラー・ハントリーをキャンプ要員として迎え入れている。また、デショーン・ワトソンはPUP(故障者)リストに登録されている状態だ。

誰の目から見ても、フラッコが先発になることはトレーニングキャンプを通じて明らかだった。フラッコはプレシーズン最初の2週間で試合に出場していない。

フラッコは常に、シーズン初戦の先発を務めるのにふさわしい存在だった。2023年にケビン・ステファンスキーHC(ヘッドコーチ)のシステムで成功を収め、ブラウンズをポストシーズンに導いた実績により、40歳のフラッコは最良の選択肢となっている。フラッコが持つフィールドを広く使う能力はステファンスキーHCの戦術と相性が良い。また、フラッコはラン主体のオフェンスを指揮し、チームを適切なプレーに導くこともできる。

最大の問題は、フラッコがディフェンス主導のチームでターンオーバーを回避できるかどうかだ。フラッコは2023年に出場した5試合で8回、昨年にインディアナポリス・コルツで先発した6試合で7回のインターセプトを喫している。フラッコがインターセプト数を減らすことができれば、ブラウンズはディフェンシブエンド(DE)マイルズ・ギャレット率いるディフェンスの力を生かして接戦に持ち込めるはずだ。

シーズン序盤に厳しい対戦スケジュール――最初の6週間でシンシナティ・ベンガルズ、ボルティモア・レイブンズ、グリーンベイ・パッカーズ、デトロイト・ライオンズ、ミネソタ・バイキングス、ピッツバーグ・スティーラーズと対戦――が組まれていることも、フラッコがシーズン初戦で先発を務める理由となった。

キャリア18年目を迎えるフラッコは、シーズン序盤にチームを勝利に導く可能性が最も高い存在だと言えるが、ブラウンズで何十年も続いているQB交代に対する長期的な解決策にはならない。敗戦を重ねた場合、ステファンスキーHCは若手のいずれかにチャンスを与える可能性が高い。ブラウンズは2026年に再びQB市場に戻る前に、手持ちの選手の実力を確認したいと考えるはずだ。

【RA】