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現行契約下で2025年シーズンの進路をコントロールできるジェッツWRアダムス

2024年12月09日(月) 12:23


ニューヨーク・ジェッツのデイバント・アダムス【AP Photo/Adam Hunger】

ニューヨーク・ジェッツの2025年シーズンを巡る多くの憶測がクオーターバック(QB)アーロン・ロジャースの去就に集中する中、ワイドレシーバー(WR)デイバント・アダムスは自身の未来を選択できる立場を確保している。

アダムスは親友のロジャースとプレーしたいと明言しており、もしロジャースが来季もジェッツに残るのであれば、ともにプレーすることは自然な流れだろう。一方で、アダムスは自身の将来を左右する主導権もしっかりとにぎっている。

ジェッツへのトレードを交渉していた際、アダムスとその陣営は2025年および2026年の契約内容に一切手を加えないよう強く求めていたと、情報筋は伝えている。2024年の契約はサラリーキャップを調整するために再構築されたが、ラスベガス・レイダースと結んでいた5年1億4,125万ドル(約211億7,761万円)契約の最終2年分は手付かずのまま残された。

この決定は当時大きな注目を浴びなかったものの、今シーズン終了後、アダムスが自らの運命を決定する権利を手にする結果となった。仮にロジャースがチームに戻らない、あるいは引退する場合、アダムスは自身の未来を自由に選択できる立場にある。

その理由は次の通りだ。アダムスは2025年と2026年にそれぞれ3,564万ドル(約53億4,029万円)のキャップヒットが予定されている。ジェッツがその時に33歳と34歳となるアダムスにこの金額を支払うことはないと見られており、関係者全員が契約の再交渉が必要だと認識している。チームを去りたい場合、アダムスは契約の再交渉を拒否するだけで済む。その結果、現行契約を新しいリーグイヤーに持ち越すことなく、フリーエージェンシー(FA)が始まる3月12日を前に、チームがアダムスを解雇せざるを得ない状況を作り出すことができる。

アダムスは自らの進路をコントロールできる。一方のジェッツとしては、アダムスとの契約を全面的に再構築し、問題なく2025年シーズンも残留させるか、状況次第ではトレード可能な契約を整備したかったはずだ。

今週に自身の将来について問われたアダムスは明言を避け、「現時点でそれについての答えはない」と応じた。

「このチームの一員であり続けたい」とアダムスは現地4日(水)に述べている。

「このチームの仲間たちと一緒に戦いに臨みたい。でも、これはビジネスだ。契約上の問題や、もちろんアーロンの将来といった自分ではコントロールできない要素がたくさんある」

情報筋によれば、ロジャースとオフェンス全体が改善されなければ、元MVPがチームに留まる可能性は低いという。アダムスもその点を示唆し、「みんながここに残るのが正しい選択だと感じられるよう、十分な成果を上げられることを願っている」と語った。

【R】