ニュース

11日間で3試合は「いい気分じゃない」とチーフスQBマホームズ

2024年12月13日(金) 18:44


カンザスシティ・チーフスのパトリック・マホームズ【Cooper Neill via A】

5月にNFLのスケジュールが発表されたとき、12月の一部の試合で類を見ない流れができていた。

自分たちに待ち受けているスケジュールに目を見張ったチームの一つがカンザスシティ・チーフスだ。チーフスは11日間に3試合をこなすことになる。その一連の流れは日曜日のクリーブランド・ブラウンズ戦で始まり、現地12月21日(土)にヒューストン・テキサンズと対戦した後、クリスマスの12月25日(水)にはピッツバーグ・スティーラーズとの試合が待っている。

水曜日、チーフスのクオーターバック(QB)であるパトリック・マホームズは「いい気分じゃないよね」と『The Associated Press(AP通信)』に認めた。

「これだけ短い期間、こんなに試合したくないでしょ。体に良くない。でも、結局のところこれが仕事だし、プロなんだから、仕事をやるだけだ」

同じようなことを求められているのが自分たちだけではないという事実が、少しはなぐさめになるかもしれない。クリスマスゲームに含まれているボルティモア・レイブンズ、ピッツバーグ・スティーラーズ、テキサンズも、11日間で3試合に臨む。

こういった短期間での試合は他のプロスポーツにはあるものだが、フットボールはそうではない。フットボールのゲームが選手に支払わせる犠牲は大きく、シンシナティ・ベンガルズのQBジョー・バロウは『HBO Sports(HBOスポーツ)』制作のドキュメンタリー“Hard Knocks: In Season with the AFC North(ハード・ノックス:イン・シーズン・ウィズ・AFCノース)』で、翌日に痛みが強く出ているとカメラの前で認めていた。

マホームズは次のキックオフまでにいかに効果的にフィジカルを整えるかを十分に理解できるくらいの時間をこのリーグで過ごしてきた。しかしながら、今回の展開は、マホームズや他の選手たちがこの挑戦にいかに備えるかを試すことだろう。

「できることと言えば、試合に集中すること。あと、その日の練習にね。俺は1年を通して、ずっと自分の体を整えるように努力している。ワークアウトを調整し、どう練習し、準備するかを調整しているし、コーチたちは練習場での俺たちのケアを、すごくよくやってくれている。俺たちは誰にも負けないほどハードに練習しているけれど、彼らは必要なタイミングで戻すためにどう調整するかを知っているんだ」

NBAではロードマネジメントとして知られるアプローチが、多くのチームによってとられてきた。この手法では、一部のスター選手が健康状態を保持するために、連戦の後半を欠場する。また、多くのスターが、長期的な持久性を念頭にトレーニングしている。

後者については、マホームズが触れているように、NFL選手たちがシーズンの備えとして取り組んでいるものだ。それでも、今回の状況は新たな試練であり、選手たちがこういったワークロードにいかに対処するかについての実験的な試みになるだろう。

チーフスのヘッドコーチ(HC)アンディ・リードは、よりシンプルなアプローチをとっているようだ。すなわち、一度に集中するのは目前の試合だけ。

「大事なのは、選手たちに試合の準備を整えさせるということ。彼らに、試合に向けて準備する機会を与える。彼らは提示されたことを何だってやろうとするだろう。それを助けるよう努力するということだ。今は通常の週が待っている。ここでのビジネスをやっていく必要がある」とリードHCはコメントした。

チーフスはこの旅を3勝10敗であるブラウンズとの対戦から始めることができる。ブラウンズはガッツのあるチームだが、押しも押されもせぬコンテンダーほどの力はない。ブラウンズ戦の後は、より困難度が上がり、テキサンズ、スティーラーズ、ブロンコスはいずれもプレーオフ争いにからんでいるチームだ。

リードHCが言うように、チーフスはまずブラウンズ戦に対処し、そこから残りの試合に対応していく。少なくとも、彼らがカレンダーをにらんで時間を無駄にすることはないだろう。

【A】