ブラウンズでキャリアを終えることを望みながらも「再建を目指しているわけじゃない」とDEギャレット
2024年12月22日(日) 11:13ディフェンシブエンド(DE)マイルズ・ギャレットはクリーブランド・ブラウンズの一員であることを望んでいる。
その一方で、再建には携わりたくないと考えているようだ。
昨季にプレーオフに進出し、AP通信ディフェンス部門年間最優秀選手賞に選ばれたギャレットは、今季の成績が14試合で3勝11敗となっていることを受け、ブラウンズが再建に向かっているわけではないという証拠をチーム幹部がオフシーズンに示してくれることを望んでいる。
『ESPN』によると、ギャレットは現地20日(金)に「俺は再建を目指しているわけじゃない。今すぐに勝とうとしている。シーズン終了後に話し合いをするときには、それが明確になっていることを望んでいる。近い将来にそれが実現できるって思えるように、彼らにはそれを示してもらいたい。それこそ俺たちが望んでいることだからな」と話したという。
「俺をドラフトで指名することによって忠誠を示して信じてくれたチームに忠誠でありたい。でも、結局は自分たちにとってベストなことをする必要がある。だから近い将来、試合に勝って、プレーオフで勝ち進み、最高のディフェンスを展開できるような状況を実現できるんだったら、俺は安心して、落ち着いていられると思う」
ギャレットの有意義なプレーをしたいという欲求が、指名されたチームで過ごしてきた8年間で満たされたことはほとんどなかった。
ギャレットは2017年ドラフトの全体1位指名を受けてブラウンズに加入したが、その年はブラウンズがNFL史上2回目となる0勝16敗を記録したことで悪名高いシーズンとなっている。
プロボウルに5回、オールプロに3回選出された経歴を持つギャレットだが、プレーオフの試合に出場したのはわずか3回――ブラウンズが1994年以来のプレーオフ勝利を収めた2020年シーズンの2試合と、ヒューストン・テキサンズに45対14で惨敗した昨季の1試合――のみだ。
そうした敗北があったにもかかわらず、特に5人の先発クオーターバック(QB)を起用しながら11勝6敗という成績を残したという事実を背景に、プレーオフ進出によってブラウンズには明るい見通しがもたらされた。
今シーズンもデショーン・ワトソンが先発QBとしてチームをけん引する形で始まったが、ワトソンはブラウンズに加入してから続いている不調に悩まされ、2年連続でシーズン終了につながるケガに見舞われた。その結果、ブラウンズは1勝6敗の状況で再びクオーターバックの交代を繰り返すことになり、プレーオフに返り咲く可能性は薄れていった。直近の7試合ではジェイミス・ウィンストンが先発を務めていたが、日曜日に行われるシンシナティ・ベンガルズ戦ではドリアン・トンプソン-ロビンソンが先発する予定だ。
ディフェンスも被得点(昨季は13位で今季は26位)や被ヤード(昨季は1位で今季は18位)で順位を急激に落とすなど苦戦しているが、オフェンスはそれ以上に深刻な状態となっている。2023年に得点ランキングで10位だったブラウンズの現在の順位はワースト3位だ。
当然ながら、その原因の多くはクオーターバックの不安定さにある。
自身が期待する計画にQBポジションが含まれているかと尋ねられたギャレットは「もちろんだ」と答えている。
「(トンプソン-ロビンソンが)解決策なのか、他の選手がそうなのかは別として、しっかりと考えないといけない。行動計画が必要だ」
2020年に延長した契約があと2年残っている中、8日後に29歳の誕生日を迎えるギャレットは自身の考えを明らかにしている。
ギャレットの加入以降、彼に匹敵する守備選手はブラウンズにいなかった。ギャレットがすぐに勝利を収めることに関する計画に注力したいと望む場合、ブラウンズはその実現に向けて賢明な判断を下すことになるだろう。
「俺はクリーブランド・ブラウンズの一員でありたい」と語ったギャレットは「ここでプレーしたいし、ここでキャリアを終えたい。でも、チームが再建することを選んで、それが2年、3年、4年とかかるようなら、俺は高いレベルで競い合って、有意義な試合をして1月以降もプレーしたい」と続けた。
【RA】