勝利でドラフト順位が後退したレイダース、「負けるために戦っているわけではない」とピアースHC
2024年12月24日(火) 11:33ヘッドコーチ(HC)アントニオ・ピアース率いるラスベガス・レイダースは、2024年シーズンでわずか3度目となる勝利を現地22日(日)に味わった。
勝利を収めたものの、レイダースファンの心境は複雑だ。日曜日の試合を迎えるまで、わずか2勝のチームは2025年NFLドラフトの指名順位でトップ2に位置していた。ところが、ジャクソンビル・ジャガーズを19対14で下したことで、その貴重な上位指名権の可能性が低下。残り2試合を残して3勝12敗のチームがひしめく混戦に巻き込まれる形となった。
すでに望みを失ったシーズンの中で、レイダースファンはせめてドラフト上位指名権の獲得を期待していた。しかし、ピアースHCはドラフト資本には関心を示さず、目の前の試合に勝つこと、そして自身のヘッドコーチ職を守ることに全力を注いでいる。
「負けるために戦っているわけではない」とピアースHCは月曜日に語った。
「ファンタジーフットボールのためでも、ドラフト予測のためでもない。そんなものはどうでもいい。われわれにとって重要なのは勝つこと。それだけだ」
勝利こそが、ピアースHCがヘッドコーチとして初年度を終えた後、自身の地位を守る唯一の手段だ。このシーズンは当初、やや楽観的なムードでスタートしたものの、クオーターバック(QB)の不安定さや、チームのエースであるワイドレシーバー(WR)デイバント・アダムスがシーズン途中にトレードを要求したことなどにより、徐々に崩れていった。
多くの場合、ピアースHCのチームは自ら敗北を招いてきた。NFLでもワーストクラスの成績に陥り、新たなクオーターバックが必要であることは明白だ。そして、ヘッドコーチが交代する可能性も否定できない。
日曜日の勝利は、ようやくピアースHCに一息つく余裕を与えた。これまでのように自滅で試合を落とすのではなく、チャンスを生かしてジャガーズ相手に接戦を制した。ピアースHCはサイドラインでいら立つ姿を見せることなく、久々に勝利を胸に月曜日を迎えることができた。
ファンの意見に関係なく、ピアースHCはレイダースの残り2試合でも同じ目標を持って指揮を執るだろう。その結果次第で、彼の将来が決まるかもしれない。
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