人事部門責任者ウルフとの仕事に「十分すぎるほど満足」とペイトリオッツ新HCブラベル
2025年01月17日(金) 11:03ニューイングランド・ペイトリオッツが1シーズンでジェロッド・メイヨを解任したとき、誰もがその後任としてヘッドコーチ(HC)になる人物を確信していた。それが、マイク・ブラベルだ。
元ペイトリオッツのスターで、テネシー・タイタンズでヘッドコーチを務めたことのあるブラベルが、予想通りにその職に就いた。とはいえ、まだ疑問は残る。ナッシュビルで元タイタンズジェネラルマネジャー(GM)のジョン・ロビンソンといさかいを起こした――特に、A.J.ブラウンをトレードするというロビンソンの決断をめぐって――ブラベルは、これから自分自身が選んだ首脳陣と組むのではなく、ペイトリオッツの事実上のGMであるエリオット・ウルフと共通の基盤を見い出していかなければならない。
ブラベルがヘッドコーチに就任したことによって、ウルフの在任期間は終わりが見えているのではないかとの見方もあった。しかし、ラジオ局『WEEI』に出演したブラベルがウルフに関して肯定的な発言をする様子からすれば、その考えは外れているようだ。
『Boston.com』によれば、ブラベルはウルフと共に仕事をすることに問題はないか尋ねられ「まったくない」と答えたという。
「十分すぎるほど満足している。そうでなければここにはいないだろうし、対話や面談のプロセス、それに、エリオットやロバート(クラフト/ペイトリオッツオーナー)やジョナサン(クラフト)との会話を通じてそう考え、ロースターとプログラムをまとめ上げようと努力している」
「私にとっては、それが一番大事だ。コーチやサポートスタッフ、人事部門、そして、一番には選手たちのために、皆がそこに加わることを望み、一員であることを誇れるようなプログラムをまとめるよう努力したい。」
就任からのブラベルの発言の多くは、初期の結果のいかんを問わず、一貫性を体現する堅実なプログラムを築くことに重きを置いているようだ。それは意図的なものに思われる。結局のところ、メイヨ時代のペイトリオッツは一貫性からほど遠く、それはフィールド上のことから、コーチ自身の対外的な場でのやり方までに至ることだった。
しかしながら、ブラベルは安定性を目指すことを明言している。ウルフがこれから数年でブラベルの元に新たな才能を届けることが期待される中、新ヘッドコーチは同じ目標を念頭に、進んでチームのやり方に合わせるだろう。その目標とは、ペイトリオッツの卓越性の復活だ。
タイタンズ時代と同様に、ランを重視したオフェンスになるのかを問われたブラベルHCは、こう説明している。
「われわれの最も優れた選手がランニングバックだった。そのため、われわれは自分たちのベストの選手や、自分たちの強みに合っているオフェンスを構築し、築き上げようと努めた。デリック(ヘンリー/RB)を中心に自信が持てる選手を配置したときには、ランと同じくらいパスでも成功できている」
「何であれ、そこにいる選手たちに合わせたシステムとスキームに基づいていくことになる。私だけではなく、われわれが雇うコーチたちにも多才さがあると期待している」
そのスキームはクオーターバック(QB)ドレイク・メイを出発点とする。メイはルーキーシーズンに、優秀な選手の欠ける攻撃陣の中でも将来性のあるシグナルコーラーであることを証明してみせた。ブラベルはチームの長期的なプランにおけるメイの重要性をはっきりと認めつつ、チームには“効率的かつ爆発的”であり続けることを求めることを強調している。
攻撃陣に関して言えば、ブラベルにはまだ攻撃コーディネーター(OC)をはじめとするスタッフをそろえる必要がある。ニューイングランドにとってブラベルが明確な選択肢だったように、この役割に関しても、ブラベルが電話をかけるだろうと多くの人々が予想する人物がいる。かつてペイトリオッツのスタッフだったジョシュ・マクダニエルズがそれだ。
ブラベルがマクダニエルズを起用すると即座に断言することはなかったものの、誰が関与するにしろ、信頼性のあるプログラムを築くという目標に立ち返ってこう語っている。
「そうだな、われわれの力になってくれる候補者はすべて検討する。そのプロセスを今日、この午後から始めて、何人かの素晴らしいコーチを訪ねてから、状況がどうなっているか確認するつもりだ」
テネシー時代の働きから判断するに、ブラベルはすでに勝てるチームを構築する力を示したと言えるだろう。今度はニューイングランドで、同じところを目指す旅が始まる。
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