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ディフェンスが再び重要な場面で活躍した理由を語るチーフスHCリード

2025年01月20日(月) 13:06


カンザスシティ・チーフスのジョージ・カーラフティスとヒューストン・テキサンズのC.J.ストラウド【AP Photo/Ed Zurga】

カンザスシティ・チーフスは重要な場面で最高の力を発揮する。よく耳にするそのフレーズは現地18日(土)にまたしても現実となった。

ヒューストン・テキサンズに何度も追い込まれたにもかかわらず、チーフス守備陣は崩れるどころか反撃に転じ、守備コーディネーター(DC)スティーブ・スパグニョーロが指揮する圧倒的なパスラッシュで8回のサックを決め、大金星を狙うテキサンズの目論見を粉砕。チーフスはディビジョナルラウンドの接戦を制し、23対14で勝利した。

チーム公式記録によると、重要な場面でより多くのビッグプレーを生み出しているように見える理由について問われたヘッドコーチ(HC)アンディ・リードは「彼らはゲームを愛する優れた選手たちだ」と答えたという。

「私たちは今、この時期を迎えている。この時期になると、選手たちは調子を上げ、素晴らしい仕事をしてくれる。スパグス(スパグニョーロDC)はそれができるように選手たちを配置し、選手たちがそれを生かす。そういう流れだ」

チーフスはシーズン第16週にテキサンズを下した際に何度もとっていた戦略を、今季初のプレーオフゲームでも用いた。

クオーターバック(QB)パトリック・マホームズ率いるオフェンスは精彩を欠いていたものの、ディフェンスが相手の得点を抑えてくれることを期待しながら必要な成果を挙げた。

一方、スパグニョーロDCのユニットはテキサンズを14点に抑え、任務を果たしたとはいえ、明らかな欠点も抱えていた。

チーフスはトータルで212ヤードの獲得にとどまった一方で、相手に336ヤードを許し、QBのC.J.ストラウドとランニングバック(RB)ジョー・ミクソンに地上戦でダメージを与えられた。ストラウドは足で何度もファーストダウンを獲得し、42ランヤードを記録。ミクソンはキャリー平均4.9ヤード、88ランヤード、タッチダウン1回をマークした。

ハーフタイムを終えて登場したテキサンズはプレー15回、プレー時間10分24秒のタッチダウンドライブを演出したが、エクストラポイントに失敗したことでチーフスの得点(13点)に追いつくことはできなかった。とはいえ、第2クオーター終了まで残り16秒の時点では10点差をつけられていたテキサンズが、第3クオーター終盤には相手に一度もボールを触らせることなく僅差に迫っていた。

リードHCがほのめかしたように、それはこの時期における試合の重要な場面だった。

試合前半に3回のサックを記録したチーフスは、第3クオーターで無得点に終わるも、その後、一気に勢いを増した。中でも特に勢いづいたディフェンシブエンド(DE)ジョージ・カーラフティスは最終クオーターだけで3回のサックを記録している。

カーラフティスは「スパグスには経験がある。彼はすべてを経験してきたから、重要な場面で何をコールすべきか分かっているんだ」と語った。

土曜日、そうした重要な場面では追加のラッシャーが必要とされた。スパグニョーロDCはテキサンズのオペレーションを揺さぶり、ディフェンス後方で必要とされるカバー時間を短縮するために繰り返しブリッツを指示した。

カーラフティスはそうしたプレーでサックを決めており、第4ダウン残り10ヤードの場面でタイトエンド(TE)ダルトン・シュルツをかわしてエッジを回り込み、ポケットで躍動するストラウドを捕らえた。

「サックを決めるのは大きなことだ。プレーとしても、スタッツとしても重要なことだし、士気を高めるという意味でも重要だ。複数の選手がそれを達成することができて、8.0回のサックを記録すると、勝利する確率がかなり高くなる」とカーラフティスは話している。

テキサンズがそこから2回の攻撃を終えた後、チーフスは再び23対12のリードを築いた。カーラフティスはテキサンズの最終ドライブの最初と最後にサックを記録。ディフェンシブタックル(DT)クリス・ジョーンズ、DTターショーン・ワートン、DEチャールズ・オメニフに加え、ディフェンシブバック(DB)チャマリ・コナーとDEフェリックス・アヌディケ・ウゾマもサックを記録し、チーフスにとっては6人の異なる選手がサックを記録した試合となった。

しかし、カーラフティスの最後のサックは、アヌディケ・ウゾマとの連携で成し遂げたものであり、またしてもロングドライブを展開したテキサンズをチーフス陣17ヤード地点で食い止めた。テキサンズは1ポゼッション差にすべく、試合終了まで2分を切ったところでフィールドゴールを試みたものの、ミドルラインバッカー(MLB)レオ・シェナルによってブロックされている。

その後はドラマティックな展開にはならず、テキサンズは8回のドライブのうち6回(ニーダウンを除く)で敵陣40ヤードラインに到達したものの、12得点しか挙げられずに敗北を喫した。

13対12と僅差になった後、チーフスがテキサンズに許した唯一の得点はセーフティによるもので、このプレーでパンター(P)マット・アライザは時間稼ぎの一環として自らタックルされている。

この試合は今季のチーフスにとって、30点以下で挙げた16回目の勝利であり、相手を20点未満に抑えた11回目の勝利となった。

それは、数々の接戦を生み出し、カーラフティスのような選手が順番に躍動することを必要とするアプローチであり、そのようなリスクを伴うアプローチでチャンピオンシップを制することができるのかという疑念を呼び起こしている。

それを証明するための試合があと2つのみとなった今、チーフスのプロセスを心から信用しているマホームズは次のように語った。

「このチームでは全員が勝者だ。それが俺たちを特別な存在にしている。だから、必ずしもオフェンスが爆発的である必要も、ディフェンスが相手を完全に抑え込む必要もない。重要なのは、誰が勝利を手にする方法を見つけるのか、どうやったら自分たちがそれを実現できるかだ。それが俺たちを特別なフットボールチームにしていると思うし、来週もこの姿勢を貫くつもりだ」

【RA】