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両コーディネーターがHCに就任することを覚悟するライオンズの選手たち

2025年01月21日(火) 09:56


デトロイト・ライオンズの攻撃コーディネーター(OC)ベン・ジョンソン【AP Photo/Kamil Krzaczynski, File】

デトロイト・ライオンズが現地18日(土)にチーム史上最高のシーズンを残念な形で終えたことに向き合う中、攻撃コーディネーター(OC)ベン・ジョンソンと守備コーディネーター(DC)アーロン・グレンがどちらもヘッドコーチ(HC)として他チームに採用される可能性がある。ライオンズには大きな変化が迫っているのかもしれない。

沈んだ雰囲気の中でロッカールームを整理した日曜日、選手たちは何らかの形で変化が起こることは避けられないと認めた。

『The Detroit News(ザ・デトロイト・ニュース)』によると、スターディフェンシブタックル(DT)エイム・マクニールは「毎年、どのチームにも起こることのような気がする。選手たちもコーチたちも入っては出て行く。ただその状況に柔軟に対応して前進し続けるしかない」と語ったという。

土曜日に行われたワシントン・コマンダース戦で5回のターンオーバーを喫したライオンズは、レギュラーシーズンで15勝を挙げたにもかかわらず、プレーオフゲームで勝利できなかった史上2番目のチーム(2011年シーズンのグリーンベイ・パッカーズに続く)となった。

2年連続でNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)北地区制覇を果たしたライオンズは、今シーズンにチーム史上初の第1シードを獲得。そうした成功により、苦境に立つ他のチームは、冷笑の的からリーグの人気者へと変貌を遂げたライオンズの復活劇から解決策を見出そうとしている。

NFL全体での評価を考慮すると、ジョンソンとグレンが今回の採用サイクルでヘッドコーチ職を得られない方が不思議だ。しかし、そうなると、2人の退団によってライオンズの指導者層がさらに枯渇することが問題となるだろう。2人は新しいチームにアシスタントを引き連れていく可能性が高いからだ。

センター(C)フランク・ラグナウは、コーチを失うことは痛手だとしながらも、ライオンズはどのような人材流出にも耐えられるという自信の根拠を挙げた。

「結局のところ、このリーグは選手がすべてだと俺は信じている」と語ったラグナウは「ブラッド(ホームズ、ジェネラルマネジャー/GM)とダン(キャンベルHC)がこのロッカールームの主力選手たちとともに築いた基盤がある限り、成功する以外の道は難しいと思う」と続けている。

プロボウルに選出された経歴を持つラグナウは、近い将来を見据えた人材がすでに確保されていることから、両コーディネーターが去ったとしても戦力が落ちることはないだろうと自信をのぞかせた。

ラグナウは「このリーグには常に才能豊かな選手がいるけど、このロッカールームにいる才能ある選手の中には、これまで見たことがないほど素晴らしい選手もいる。チームメイトのためなら何でもする覚悟があり、全力を尽くす姿勢を持った選手たちだ」とつけ加えた。

選手たちは去って行くコーチを恋しく思うだろうが、それがプロセスの一部であることも理解している。

新人コーナーバック(CB)テリオン・アーノルドはグレンが退団する可能性について「この世界では、自分にとって最善のことをしなきゃいけない。もし彼に出て行くチャンスがあるなら、多くの可能性が広がるし、俺はただ彼の幸運を祈るだけだ」とコメント。

そして、笑顔を浮かべながら「でも、彼には“もしどこかで仕事を得て対戦することになったら、絶対に俺たちが勝つからな”と言っておいた」とつけ加えた。

土曜日に敗れたことで疑問が飛び交うオフシーズンが始まった。ライオンズの面々はキャンベルHCが再び答えを見つけ出すと信じている。

【RA】