ジャガーズ新HCリアム・コーエン、「この機会は見逃せなかった」
2025年01月28日(火) 10:54リアム・コーエンはジェットコースターに乗ってデュバルにたどりついた。
ヘッドコーチ(HC)の雇用プロセスにおいて先週に混沌の1週間を過ごした後、コーエンは現地27日(月)、オーナーのシャド・カーンが同席する中、ジャクソンビル・ジャガーズのヘッドコーチ就任会見に臨んだ。
ジャガーズとの面談を経て、タンパベイ・バッカニアーズの攻撃コーディネーター(OC)職の契約を延長した後、コーエンが最終的に方向転換してジャガーズHCの職に就いたことについて問われ、カーンオーナーは簡潔かつ直接的な表現で答えている。
「非常に迅速だった。彼がわれわれの求める人物であり、われわれが彼を獲得した。それだけのことだ」とカーンオーナーは報道陣に語った。
39歳のコーエンとしては、この機会が――追加での検討を経て――見逃すにはあまりにも魅力的過ぎたのだという。
「タンパで指導する機会は、私が攻撃コーディネーターとしてNFLでの仕事に着手するにあたって、素晴らしい機会だった」と振り返ったコーエンHCは、こう続けた。
「さらに研究して情報を調べていくうちに、今回の機会がさまざまな理由から見逃せないものであることが、はっきり分かってきた。結局のところ、自分と自分の家族にとってベストの道を選びたいものだ。それが、ここに落ち着いた。タンパの人々のことは、いつまでも大好きだし、忘れない」
紆余曲折のあったコーエンの雇用プロセスと同時期に、カーンはジェネラルマネジャーのトレント・バールケに別れを告げた。それはコーエンがタンパにとどまると、一度決断した後のことだ。突然の心変わりを踏まえ、コーエンはバールケ離脱が決断に影響したかと問われている。コーエンははっきりと、それは違うと応じた。
「いや、そこは要因じゃない」とコーエン。
カーンオーナーはバールケの後継者を探すことはそれほどの優先事項でないとし、まずはコーエンの周囲にコーチングスタッフを組み上げることが重要だとしている。GM探しはそこからだという。2012年シーズンからチームオーナーになっているカーンは、今回の雇用プロセスにはこれまで以上にかかわっていると述べた。
「今回の後継者探しでこれまでと違っているのは、私が直接的に候補者やその代理人とかかわっているという部分だ。したがって、私が全面的にかかわっている」とカーンは言う。
コーエンのOCが誰になるにしろ、その人物がプレーコールを担当することはない。コーエンは月曜日に、自分がプレーコール行うとしている。クオーターバック(QB)トレバー・ローレンスにとっては、4人目のプレーコーラーだ。
2021年NFLドラフトの全体1位で指名されたローレンスは、高い将来性を見せてきた。前HCダグ・ペダーソンとの初年度であり、プロボウルに選ばれた2022年は特にそうだったと言える。しかしながら、多くの人々が期待していたような、世代を代表する才能ある選手にはなっていない。
カーンオーナーがコーエンを選んだ理由の最たるものが、ローレンスをいかに成熟させるかにあったのは明らかだ。
2018年から2020年まで、コーエンはロサンゼルス・ラムズでショーン・マクベイHCの下、ワイドレシーバーのアシスタントコーチに続き、クオーターバックのアシスタントコーチを務めた。その後、1年間ケンタッキー大学で仕事をし、2022年にOCとしてラムズに帰還。そこから再度、ケンタッキー大学のスタッフとなっている。
昨年にはバッカニアーズのOCとして、急速に頭角を現したコーエン。コーエンが1年監督したバッカニアーズ攻撃陣は、得点と獲得ヤードでトップ4に入り、パッシングとラッシングでもトップ4につけた。
さらに、2023年にプロボウルに選ばれていたQBベイカー・メイフィールドが、2024年にキャリアベストのシーズンを送っている。メイフィールドは自身最高の4,500パスヤードとタッチダウン41回をマークした。
今、焦点がどこにあるかは明らかだ。
「今はトレバーが最重要だ」とコーエンHCは話した。
カーンオーナーはチームとクオーターバックを約束された地へと導く人物を見つけたと信じている。
「10名の優れた候補者たちと面談したとき、私にとって2つのことがはっきりした。1つはこれがジャクソンビル・ジャガーズにとって後悔の瞬間にはならないこと。今は前に進むときであり、正しい人物がいる限り、われわれが究極のゴールを達成するだろうという、明るい見方と自信を持つときだ。そして2つ目が、その人物こそリアム・コーエンだということだ」とカーンオーナーは話した。
【A】