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大きく一巡したキャリアを経て、ジェッツHC就任会見に臨んだアーロン・グレン

2025年01月28日(火) 11:41


アーロン・グレン【AP Photo/Mike Mulholland】

アーロン・グレンのキャリアが、大きな円を描いている。

1994年、ニューヨーク・ジェッツがグレンをドラフト1巡目で指名した。そこから31年ほどが経ち、グレンはフローラム・パークで新時代を担おうとしている。

52歳にして初めてヘッドコーチの仕事に就くグレンは現地27日(月)に、「今は眼鏡をかけているよ」という言葉から入団会見をスタートした。

エネルギーに満ちた元デトロイト・ライオンズ守備コーディネーター(DC)のグレンは、いとも簡単にその場をコントロールし、聴衆の反応を意のままにあやつる。ロッカールームとのつながりを築き、モチベーションを上げることにも、問題はまったくないだろう。

新たに率いていく選手たちに向けてグレンは「シートベルトを締めて、発車に備えろよ。俺たちは常識破りのニューヨーク・ジェッツだ。これが俺たちだぞ」と檄(げき)を飛ばしている。

最初の8シーズンをジェッツでプレーしたグレンは、最終的に15シーズンのキャリアを積んで引退。コーチ業に進むと決断した際には、ジェッツのスカウティング部門で新たなキャリアをスタートしている。グレンの旅路はクリーブランド、ニューオーリンズ、デトロイトへ続き、1月22日付の雇用をもってギャング・グリーンへと戻ってきた。

「この仕事を望んでいた。たくさんの面談を受けたが、私が欲しかったのはこの仕事だ。これを楽しみにしていた。素晴らしいライドになるだろう。本当にね。ここで選手としてスタートして、スカウトとしてスタートして、またここでヘッドコーチとしてスタートするなんて、これ以上のことはない。準備は万端だ」とグレンHCはコメントした。

ジェッツは2010年以降、プレーオフに進んでいない。そこから数えて、5人目のヘッドコーチが立つことになる。長い低迷期は、最も熱心なジェッツファンの心さえくじけさせてきた。グレンはそういった流れを断ち切るためにチームにやってきた。ニューオーリンズでショーン・ペイトンHCの下、デトロイトでダン・キャンベルHCの下で学んできたことが、底辺からいかに勝者を築き上げるかを教えてくれると、グレンは考えている。

「ショーンは継続して勝利することがいかに大事かを教えてくれた。継続的な勝利だ。ダン・キャンベルはすごい人。ダンと一緒にデトロイトに行ったとき、われわれは底辺にいた」

「だが、われわれが何をやってのけたか? 彼らをトップへ連れて行った。だから、1つのことが言える。過去9年でわれわれはチームをトップまで連れていき、頂点に達した。そして、それを継続させた。それが、このチームにもたらそうとしていることだ」

グレンにとって最も重要なのは、自分とジェネラルマネジャー(GM)ダレン・ムージーが望んでいるカルチャーに合う選手を擁することだ。

「私の最初の2年を振り返れば、私たちは2勝14敗で、次の年が1勝15敗だったと思う。ビル・バーセルズがやってきて、これまでとは違う考え方や人々をもたらした。私にとっては、それが本当にカルチャーを変えたんだ。私が学んだことがある。私がみんなの前に立ち、スピーチで盛り上げることはできる。だが、カルチャーをつくるのは人間。ふさわしい人たちを、このビルに連れてくるということだ」

グレンのロッカールームにとって差し迫った問題は、センター後ろをどう構築するかだ。クオーターバック(QB)アーロン・ロジャースの未来は、まだ疑問の中にある。グレンは月曜日に、チームはまだロジャースと話し合い、このポジションにどう対応するかを決定するためのプロセスの途中だと話した。

「アーロン・ロジャースについては話し合っていく。これからの話し合いだ。アーロン・ロジャースとはテキストで連絡を取っている。ロースターを検討しつつ、それに応じて決断していく」

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