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涙で退場のパンサーズMLBキークリー、様子観察中

2016年11月19日(土) 01:52

カロライナ・パンサーズのルーク・キークリー【AP Photo/Mike McCarn】

サーズデーナイトでゲームには勝利したカロライナ・パンサーズだが、代わりに重要なミドルラインバッカー(MLB)の離脱という痛い代償を支払った。

23対20でパンサーズが勝ったニューオーリンズ・セインツ戦で、ルーク・キークリーは第4クオーター終盤に脳振とうの診察を受けるためカートに乗せられてフィールドを去っていった。左膝を極端に折り曲げたことに加えて、首に近い部分の後頭部を打っており、胸にはヘルメットの衝撃も受けていた。

取り乱したキークリーはけがの直後に泣き出してしまい、呼吸を整えるのに苦しんでいる様子。その姿は最近の試合の中でも最も心に訴えるシーンだった。

パンサーズヘッドコーチ(HC)のロン・リベラは試合後の段階で、キークリーについての新しい情報は聞いていないと記者団に語り、まだ医師の診察中だと述べている。フリーセーフティ(FS)のカート・コールマンによると、キークリーは運ばれる際にチームメイトたちに試合を続けるよう訴えていたという。

これまでの経歴を考えると、キークリーがこれほど感情的になったのも理解できる。昨シーズン、彼は脳振とうからの回復が遅れ、34日間も離脱を強いられた。

「俺はこんなにも試合を愛している。プレーができる限りは最後までプレーを続けたい」と昨年10月に復帰したキークリーは『MMQB』に語っていた。「このレベルに到達すると、誰でもある選択をすることになる。自分の契約は分かっているつもりだ。俺の思いはまっすぐだ。自分が何をしているか分かっている。リスクも分かっている。試合が好きだ。俺はプレーを続けてみせる」

3度のオールプロに選ばれたキークリーは、けがをするまでセインツ戦で14タックルの大活躍を見せていた。

キークリーはサイドラインを広くカバーすることにおいて世代随一のLBだが、その生まれ持った才能によって繰り返しディフェンシブ・プレーヤー・オブ・ザ・イヤーの候補になっている。前回両チームが対戦した際には、セインツのスクリメージラインのプレーのうち、少なくとも3分の1をキークリーがコールアウトさせていたとセインツクオーターバック(QB)のドリュー・ブリーズは『NBC』のクリス・コリンズワースに打ち明けている。

パンサーズのディフェンス心臓部として、キークリーは今年のチームにとって最も殊勲を立てたプレーヤーだった。このけがによって長く離脱することになれば、4勝6敗のパンサーズがはい上がってポストシーズンを迎えるのも想像が難しくなる。