来季のQBとダーノルドについては“全て未定”とバイキングスHCオコンネル
2025年02月08日(土) 22:48この冬、ミネソタとリーグ全体で、バイキングスのクオーターバック(QB)に関する問題は最も熱い話題の1つとなっている。
チームは現在、複数の選手と契約中だ。年間カムバック選手賞ファイナリストのサム・ダーノルドはキャリアハイの1年を終えたばかりで、フリーエージェンシーの目玉になると考えられている。赤シャツの1巡目指名ルーキー、J.J.マッカーシーはシーズン終了となった膝のケガから復帰する予定。そして、元ニューヨーク・ジャイアンツの1巡目指名で、練習生として過ごした後に2024年シーズンをアクティブロースターで終えたダニエル・ジョーンズがいる。
14勝3敗でシーズンを終えたバイキングスは、再びダーノルドを司令塔に据えるだろうと思われているが、ダーノルドの市場動向、そしてマッカーシーの復帰が事態を混乱させている。
さらに状況を複雑にしたのは、現地6日(木)に、年間最優秀コーチに輝いたケビン・オコンネルが受賞後、スーパーボウル優勝というチームの目標達成に向けてダーノルドが“巨大な役割”を担うと記者団に述べ、彼が2025年に戻ってくると示唆したことだった。
オコンネルは『NFL Honors(NFLオナーズ)』後に、先の発言は間違って解釈されたものだと説明した。
「あれは100%正確ではなかったと思う」とオコンネルはミネソタメディア向けの電話会議で述べたと『The Minnesota Star Tribune(ザ・ミネソタ・スター・トリビューン)』のベン・ゲスリングは伝えている。「あの時は、サムのシーズン、彼が今年やり遂げたことについて答えた流れで、チャンピオンシップで勝つためには何が必要かということについて答えたんだよ」
「皆さんなら、サムに対する私の思いは知っているだろう。われわれが昨年、彼ならここへ来て成功できると認めて迎えた選手だ。クオーターバックとしての道のりで彼が前にどこにいたとしても、一緒に過ごすこれからの時間を最大限に生かそうと考えていた。その通りになったと思うし、去年はサムにとってすごく特別な年だったはずだ。それによって彼が得たのは、このリーグの誰もが彼を正真正銘、本物の先発クオーターバックだと認め、彼なら多くのフットボールゲームで勝てるという評価だ。彼は14勝して、フリーエージェントになる権利を獲得した。だが、われわれは引き続き彼と代理人との対話と議論を続けていく」
2024年のダーノルドは1年1,000万ドル(約15億1,378万円)の契約でプレーし、パス成功率は66.2%、4,319ヤード、タッチダウン35回、インターセプト12回の成績を残した。元全体3位指名のダーノルドは、バイキングスを14勝3敗に導き、NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)の第1シードまで1勝というところまで迫った。残念ながら、最後の2戦でワーストパフォーマンスを見せてワイルドカードで敗退してしまい、名乗りを上げようとしていた候補者たちを困惑させた。
その背後に控えていたのがマッカーシーで、プレシーズンにシーズン終了となる膝の手術を受け、今年はバイキングスのエキシビションゲームで1試合をプレーしただけにとどまった。『NFL Network(NFLネットワーク)』に対し、オコンネルHCは金曜日にマッカーシーは健康だと語った。間もなく2年目を迎えるマッカーシー本人は今週、回復したとしてもすぐに先発を任されるとは思っておらず、もしダーノルドがQBルームに戻ってくるなら、“公平な機会”を与えてもらえればいいと話している。
来シーズン、ミネソタに戻って先発するのは誰なのかという決断は、最終的にオコンネルとジェネラルマネジャー(GM)クウェシ・アドフォ・メンサに懸かっている。HCはちょうど、バイキングスと複数年の延長契約にサインしたばかりだ。新リーグイヤーが始まるまで、決定は少なくとも1カ月以上は先になるだろう。
有り余るQBオプションがあることについてオコンネルは、ストレスになるような問題ではないと考えている。
「それを問題とは呼びたくない。組織としてはいいことだよ」と金曜日にオコンネルは『GMFB: Overtime(GMFB:オーバータイム)』に語った。「いいプレーをしてくれたクオーターバックがいるなら、もちろん全員に戻って来てもらいたい。彼らに毎年戻って来てもらいたいよ。でも、うちのシステム、うちの組織でそれだけいいプレーをしたなら、彼らはこのリーグの他のチームでクオーターバックを務めたいと願うかもしれない。さらに重要なこととして、このリーグの他のチームが彼らのプレーを見て、あの選手を獲得するチャンスが欲しいと言うかもしれない」
「1年のこの時期はそういう時間だ。常に対話を続けるし、われわれは選手たちと素晴らしい対話をしている。そして、2025年に自分たちにできる限りベストなチームを作る方法を見つけようとするだけだ。もっといいフィニッシュができるようにならなくてはいけない。いつかこの大事なゲームでプレーするチームになりたいんだ。そのためには毎年のように厳しい決断をすることになるだろう」
「今の時点ではそうした決断はまだ何も下されていない」
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