ドラフト全体1位指名権のトレードに前向きなタイタンズ、他チームから連絡を受ける見込み
2025年02月10日(月) 11:52![](https://nfljapan.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/wp-content/uploads/2025/01/23083903/AP25022644703480.jpg)
今オフシーズンにNFLで下される重要な決断の中でも、テネシー・タイタンズが下す決断ほど重大なものは少ないと言えよう。
フランチャイズの立て直しを図る中、フロントオフィスを一新し、フランチャイズクオーターバック(QB)を見つける必要があるタイタンズは、現地4月24日(木)に1巡目の指名が行われる2025年NFLドラフトの全体1位指名権を保有している。
タイタンズが何をいつ決断するかは、タイタンズだけにとどまらず、他のチームの動きにも影響を与えるだろう。
まだ早い段階ではあるが、情報筋によると、タイタンズはドラフト全体1位指名権に対してオープンな姿勢をとっているという。指名権のトレードを含め、あらゆる選択肢がある中で、タイタンズは他チームから連絡を受けると予想されている。
最後にドラフト全体1位指名権がトレードされたのは2023年で、シカゴ・ベアーズが2つの1巡目指名権を含む4つのドラフト指名権およびベテランワイドレシーバー(WR)D.J.ムーアと引き換えに、全体1位指名権をカロライナ・パンサーズにトレードした。パンサーズはそれを用いてアラバマ大学出身のQBブライス・ヤングを獲得している。
タイタンズがトレード交渉を検討すれば、ベアーズが南カリフォルニア大学(USC)出身のQBケイレブ・ウィリアムズを指名した昨年とは打って変わり、劇的な影響が広がるだろう。
多くの有力な評価者によると、マイアミ大学のQBキャム・ウォードとコロラド大学のQBシェドゥーア・サンダースが全体1位指名を受ける有力候補となっているが、その後については疑問符がついているとのこと。才能豊かな選手は多いが、どうなるかは分からない状態だ。
『NFL Network(NFLネットワーク)』のドラフトアナリストであるダニエル・ジェレマイアは最近、『X(旧Twitter)』での投稿で、今年のQB候補について「適合性はこれまで以上に重要だ。どの選手も普遍的な才能を持っているとは見ていない」と述べている。
言い換えれば、彼らは間違いなく成功する可能性があるということだ。しかし、すべての組織やスキームで活躍できるわけではなく、適切な環境が必要になる。
そのため、QBウィル・レビスと2026年シーズン末までの契約を結んでいるタイタンズは、成功を収めるのに1人のクオーターバックだけでは足りず、ベテランQBを新たに獲得するかもしれない。今後数年間にわたり、より多くの人材を起用する可能性があるタイタンズは、ドラフト全体1位指名権のトレードを検討するのに最適な状況にある。
ドラフト全体2位指名権を持つクリーブランド・ブラウンズは今オフシーズンに2人のクオーターバックを追加する可能性が高い。そのうち1人はドラフトの早い段階で指名される可能性もある。全体3位指名権を持つニューヨーク・ジャイアンツもクオーターバックを必要としており、昨年はトレードアップしてQBドレイク・メイを獲得することを検討していたが、メイは全体3位でニューイングランド・ペイトリオッツに指名された。ラスベガス・レイダース(全体6位)、ニューヨーク・ジェッツ(全体7位)、ニューオーリンズ・セインツ(全体9位)も適切な状況でトレードアップする可能性があるチームとして名前が挙がっている。
フットボール運営部門社長のチャド・ブリンカーは先月、タイタンズはクオーターバックを必要としているものの、「逸材を見逃すことはしない」と強調し、チームに適合していればクオーターバック以外の選手を獲得する可能性があることを示唆して注目を集めた。
新ジェネラルマネジャー(GM)マイク・ボルゴンジが以前に所属していたカンザスシティ・チーフスは、ドラフトを通じてチームを構築し、現地9日(日)に3年連続のスーパーボウル出場を成し遂げている。ドラフト資本を賢く使うことが最優先事項だと明言したボルゴンジGMは、1月22日に報道陣に対して次のように述べた。
「われわれはフリーエージェンシーで補強するが、ドラフトでチームを築きたいと考えている。本当に文化を変えるには、選手たちのコアな基盤を築く必要があるが、それには少し時間がかかる」
トレードで多くの指名権を獲得できれば、タイタンズはチーム作りを加速させられるだろう。もしくは、あるクオーターバックを逸材だと判断し、ドラフト全体1位で指名することも可能だ。そうした評価は現在、進められている。
【RA】