チーフスQBマホームズ、ベンガルズQBバロウらの自宅を狙った窃盗事件でチリ出身の7人が起訴
2025年02月20日(木) 11:16
全米各地の著名なプロアスリートの自宅を標的とした窃盗を計画、実行した疑いで、チリ出身の7人の男がフロリダ州の連邦裁判所に起訴されたことが分かった。
FBIの告発状には被害を受けたアスリートの名前は記載されていないものの、これまでに公表されている事件として、カンザスシティ・チーフスのクオーターバック(QB)パトリック・マホームズやタイトエンド(TE)トラビス・ケルシー、シンシナティ・ベンガルズのQBジョー・バロウに加え、タンパベイ・バッカニアーズやNBAのミルウォーキー・バックス、メンフィス・グリズリーズの選手宅が被害に遭っていることが明らかになっている。
告発状によると、被告らは著名なプロアスリートの留守を狙って自宅に侵入することで知られる窃盗グループの一員とされる。彼らは腕時計や宝飾品、現金など約200万ドル(約3億212万円)相当の財産を盗み、さらには持ち去った金庫をこじ開けていたという。
被告らは州をまたぐ盗品輸送の共謀罪で起訴されており、有罪となれば最高で10年の懲役刑が科される。現地19日(水)時点で身柄が拘束されているかは不明で、タンパの連邦裁判所の記録にも弁護士がついているとの記載はない。
被告として起訴されたのは、パブロ・ズニガ・カルテス(24歳)、イグナシオ・ズニガ・カルテス(20歳)、バスティアン・ヒメネス・フレラウト(27歳)、ジョーダン・キローガ・サンチェス(22歳)、バスティアン・オレジャーノ・モラレス(23歳)、アレクサンダー・ウイアギル・チャベス(24歳)、セルヒオ・オルテガ・カベジョ(38歳)の7名。FBIの起訴状では全員がチリ国籍と特定されているが、アメリカ市民権を持っているか、合法的に入国していたかについての記載はない。
被告のうち数名は、1月にオハイオ州で交通違反の取り締まりを受けた際、バロウの自宅に侵入したとして、州法違反の容疑で逮捕されている。その後、タンパでの連邦起訴が1月30日に行われた。
FBIの告発状に記載されている事件の証拠の多くは、携帯電話のデータ、監視カメラの映像、ナンバープレートの読み取り記録などに基づいており、被告らがそれぞれの窃盗現場周辺にいたことが示されている。また、手口は窓を破壊する、バールでスライド式ガラスドアをこじ開けるといった一般的な方法が中心だったという。
FBIの宣誓供述書によれば、「犯人グループは住宅に侵入する前に、近くの森や暗がりなどの物陰から様子をうかがう」とされている。あるバッカニアーズの選手は、ロレックスの腕時計、ルイ・ヴィトンのスーツケース、宝飾品、銃を含む約16万7,000ドル(約2,521万円)相当の財産を盗まれている。
さらに、被告らは盗んだ戦利品とともに写真を撮影しており、その画像はFBIの告発状にも含まれている。中にはチーフスのシャツを着た被告の写真もあったという。また、FBIによると、彼らは少人数のグループに分かれて複数の窃盗を実行していたとのことだ。
FBIの宣誓供述書には、「窃盗グループは通常4、5人で行動するが、互いに連携を取り合い、盗品の取引には同じ買い手を利用していることが多い」と記載されている。
記事提供:『The Associated Press(AP通信)』
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