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カウボーイズ残留は「素晴らしいこと」だが「決定権はチームにある」とDEローレンス

2025年03月02日(日) 09:30


ダラス・カウボーイズのデマーカス・ローレンス【AP Photo/Jeffrey McWhorter, File】

ケガによって2024年シーズンを早々に終えたダラス・カウボーイズのディフェンシブエンド(DE)デマーカス・ローレンスは、引退を目前に控えているチームの古株メンバーの1人になるのではないかと一部でうわさされていた。

しかし、11年のキャリアを誇るベテラン選手のローレンスは現地2月27日(木)に臨んだプロモーションイベントで、NFLでのキャリアはまだ終わっていないと明言し、フリーエージェント(FA)になる時期が迫っているにもかかわらず、自分が唯一所属してきたチームに残れるよううまくいくことを願っていると語った。

『Fort Worth Star-Telegram(フォートワース・スター・テレグラム)』のマック・エンゲルによると、ローレンスは「決定権は彼らにある。ダラスだけでプレーするわけじゃない。他にも選択肢はあるけど、ここに残りたいと思っている。そうなれば素晴らしいことだ」と話したという。

「家族はここにいるし、ここが大好きだ。ここのファンも俺を愛してくれている」

2014年NFLドラフトで指名されたボイジー州立大学出身のローレンスは、10年以上にわたってカウボーイズの主力選手として活躍してきた。ローレンスは通算で141試合に出場し、サック数(61.5回)ではカウボーイズの選手として歴代10位につけている。その成績は30代に入っても比較的安定しており、それぞれ30歳と31歳で迎えた2022年シーズンと2023年シーズンには3度目と4度目のプロボウル選出を果たした。

2024年シーズンは第4週に足を負傷したことにより、その後の試合を欠場することになったが、離脱前はサック数(3回)でチームをけん引し、フォースドファンブル1回、タックル14回、クオーターバック(QB)ヒット5回を記録していた。カウボーイズが昨季に低迷した原因は他にもあったが、ディフェンシブラインにおけるローレンスの不在は間違いなく状況を悪化させていた。

少なくともあと1シーズン、ローレンスをチームにとどめたいのであれば、カウボーイズは現在抱えているキャップスペース不足の問題に対処しなければならないだろう。

『Over The Cap(オーバー・ザ・キャップ)』によると、木曜日に2025年シーズンの正式なサラリーキャップが2億7,920万ドル(約420億5,282万円)に設定された中、現時点におけるカウボーイズのキャップスペースは386万ドル(約5億8,139万円)であり、これはリーグで8番目に少なく、赤字状態にないチームの中では2番目に少ない数字だという。

カウボーイズの共同オーナー兼COOのスティーブン・ジョーンズは先週の時点で、7勝10敗で終えた2024年シーズンから巻き返しを図るために今オフシーズンは“選択的に攻撃的な”姿勢で臨むと述べていた。ラインバッカー(LB)マイカ・パーソンズやディフェンシブタックル(DT)オーサ・オデギズーワといった選手が大型契約を控えている中、今後はローレンスとの再契約がそのゲームプランに適合するかどうかが問題となるだろう。

ローレンスがフリーエージェントになれば、年齢――2025年シーズン開幕時には33歳――やケガから復帰したばかりという状況にかかわらず、十分に関心を寄せられるはずだ。ローレンスはグレッグ・ローゼンタールが選ぶトップ101フリーエージェントリストで48位とされており、そうした懸念事項が言及されていた。しかし、金曜日にカウボーイズと面談する予定だったローレンスの代理人デビッド・カンターは、同日に出演した『105.3 The Fan(105.3ザ・ファン)』でローレンスは“100%健康”だと明かしている。

FA期間の開始まで2週間を切り、自身が選んだダラス残留という道が実現するかどうかが不確かな中で、ローレンスは12年目のシーズンを慣れ親しんだフィールドでプレーすることになるのか、それともキャリアで初めて新しいユニフォームを身にまとうことになるのか、様子を見ることになるだろう。

【RA】