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シーホークスが2025年ドラフト2巡目指名権と引き換えにWRメットカーフをスティーラーズにトレード

2025年03月10日(月) 12:00


シアトル・シーホークスのD.K.メットカーフ【Ben Liebenberg via AP】

ワイドレシーバー(WR)D.K.メットカーフのトレード要求は満たされ、新たな契約を締結する希望もかなえられている。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートとトム・ペリセロが現地9日(日)に報じたところによると、ピッツバーグ・スティーラーズが2025年ドラフト2巡目指名権と引き換えに、シアトル・シーホークスからメットカーフを獲得し、4年1億3,200万ドル(約194億8,296万円)の契約延長にサインするという。両チームは2025年ドラフトの6巡目指名権と7巡目指名権も交換するとペリセロはつけ加えた。

今回の動きを受けて、27歳のメットカーフは5年1億5,000万ドル(約221億3,973万円)の契約を結んでいる状態となる。

プロボウルに2回選出された経歴を持つメットカーフは、シーホークスでの7シーズン目を迎える前にトレードを要請。メットカーフは2回目の契約の最終年にあたる2025年に、1,800万ドル(約26億5,677万円)を受け取る予定だった。ペリセロが指摘したように、メットカーフは新たな契約と優勝候補チームでの再出発を求めていた。スティーラーズが過去5シーズン中4シーズンでプレーオフに進出していた一方で、シーホークスは過去4シーズンで1度しかプレーオフ進出を果たしていない。

昨オフシーズンはサンフランシスコ・49ersのWRブランドン・アイユークのトレードを成立させられなかったスティーラーズだが、今回は切望していたダイナミックなワイドレシーバーを手に入れている。

メットカーフはまさにスティーラーズが求めていた選手ではあるが、メットカーフと同じようにビッグプレーや競り合いでのキャッチを決める才能を持ち、新人契約の最終年を迎えるWRジョージ・ピケンズがどうなるのかも興味深いと言えよう。

一方、クオーターバック(QB)ジーノ・スミスをラスベガス・レイダースにトレードし、ベテランWRタイラー・ロケットを放出し、メットカーフも退団したシーホークスでは、メンバーが大幅に入れ替わることになる。かつてドラフト1巡目指名を受けたジャクソン・スミス・インジグバが昨季と同様にWR陣を率いていくことになるはずだが、控えの選手層はかなり薄く、誰がスミス・インジグバにボールを投げるのかも未定だ。

メットカーフも現時点でスティーラーズのパサーが誰になるのかを分かっていない。2024年に先発QBを務めたジャスティン・フィールズとラッセル・ウィルソンは、間もなくフリーエージェントとなる予定だ。

とはいえ、スティーラーズは長い間、真のWR1を求めてきた。2024年シーズンにレシーブ66回で992ヤード(いずれもスティーラーズでトップとなる数字)、タッチダウン5回を記録したメットカーフは、これまでに1,000ヤード突破を3シーズンで成し遂げており、激戦区のAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)北地区で活躍し続けるためのフィジカルの強さと、試合を大きく動かすスピードを兼ね備えている。

スティーラーズは望んでいた選手を手に入れ、メットカーフはシーホークスでの実り多い6シーズンを経てチームに別れを告げ、国を横断して新たなカンファレンスに足を踏み入れることになった。

【RA】