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ブロンコスがプロボウルに2度選出されたTEエバン・エングラムと2年34億円の契約へ

2025年03月13日(木) 10:44


ジャクソンビル・ジャガーズのエバン・エングラム【AP Photo/Stew Milne】

クオーターバック(QB)ボー・ニックスは素晴らしいルーキーシーズンを過ごしたが、タイトエンド(TE)からの貢献はほとんどなかった。

そうした状況を改善するために、デンバー・ブロンコスはプロボウルに2度選出された経歴を持つTEエバン・エングラムと2年契約を結ぶと、エングラムの代理人が現地12日(水)に発表した。エングラムの契約金額は2,300万ドル(約34億1,026万円)で、1,650万ドル(約24億4,649万円)が完全保証されると『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートとマイク・ガラフォロ、トム・ペリセロが報じている。

ブロンコスはエングラムをめぐるAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)西地区のバトルを制している。エングラムは月曜日にブロンコス、火曜日にロサンゼルス・チャージャーズを訪問していた。

10勝7敗という成績を残し、2015年シーズン以来のプレーオフ進出を果たした昨季を経て、ブロンコスのジェネラルマネジャー(GM)ジョージ・ペイトンは、チームには“核となる若手選手と基盤となる素晴らしいクオーターバック”がいると述べていた。

エングラムとの契約は、オフェンスの改善と、ニックスを取り巻くスキルの強化に向けた最初の重要な動きとなっている。

30歳のエングラムがドラフト1巡目指名を受けた先発クオーターバックとプレーするのはこれで4度目だ。元QBイーライ・マニングが先発を務めるニューヨーク・ジャイアンツでキャリアをスタートしたエングラムは、同チームでダニエル・ジョーンズ、ジャクソンビル・ジャガーズでトレバー・ローレンスとプレーしてきた。

エングラムがサラリーキャップの節約を目的として放出されたのはやや意外だったと言えよう。フリーエージェント(FA)市場に有望なタイトエンドが少ない中で、エングラムは注目の的となり、グレッグ・ローゼンタールが選ぶフリーエージェントトップ101では32位とされていた。

2017年ドラフトの1巡目でジャイアンツから指名されたエングラムは、そこでの5シーズンでは大半で期待外れの成績に終わったが、デュバルで自分に合った環境を見つけた。エングラムは2022年から2023年にジャガーズでレシーブ187回、1,729ヤード、タッチダウン8回を記録し、2023年にはプロボウルに選出されている。

しかし、2024年シーズンはケガによって出場機会と生産性が制限され、レシーブ47回、365ヤード、タッチダウン1回という数字にとどまった。

ブロンコスはエングラムが31歳で迎えるシーズンに本来の姿を取り戻し、ニックスにとっての新たな武器になることを期待している。

ランニングバック(RB)ジャボンテ・ウィリアムズがチームを去り、ワイドレシーバー(WR)陣にはコートランド・サットンやマーヴィン・ミムスを補完する選手が必要となっている中、エングラムの獲得はニックスの武器を強化するための良い第一歩となるだろう。昨シーズン、ブロンコスで先発を務めたTEアダム・トラウトマンは17試合に出場するも、レシーブ数はわずか13回にとどまっている。チームのタイトエンドで最も多いレシーブ数を記録したのはルーカス・クルルで、その数は19回だった。

タイトエンドポジションで信頼できるパスキャッチャーを見つけることは、ブロンコスとニックスにとって大きな課題だった。デュバルでの低迷した1年から立ち直ることを目指しているエングラムは、その点でブロンコスを強化できるだろう。

【RA】