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スーパーボウル優勝を目指し、キャップに柔軟性を保つ契約を求めたビルズQBアレン

2025年03月14日(金) 13:16


バッファロー・ビルズのジョシュ・アレン【AP Photo/Jeffrey T. Barnes】

バッファロー・ビルズのクオーターバック(QB)ジョシュ・アレンが、先週末に再び大型契約を結んだ。しかし、現NFL MVPであるアレンは、マーケットを定義しなおすような契約を求めていたわけではない。アレンが求めていたのは、チームが他の選手の獲得に動けるように、新契約によって短期的なキャップスペースを空けることだった。

アレンは現地12日(水)に「俺は彼らを叩きのめそうと虎視眈々と狙っているわけじゃないし、それは俺のエージェントにも伝えた。これがキャップに何か影響を与えてしまうなら、そうじゃない方法を見つけようって感じ。両サイドから見て俺に言えるのは、それぞれが前向きに動いて、いろいろなことを変更していたし、すごく穏やかな交渉だったってことだ」と話している。

6年3億3,000万ドル(約489億6,360万円)、2億5,000万ドル(約370億9,364万円)保証の延長契約によって、アレンはクオーターバックの中で2位タイにあたる年額5,500万ドル(約81億6,115万円)を受け取ることになる。ジョー・バロウやジョーダン・ラブ、トレバー・ローレンスがこれに並ぶ。その上を行くのは年平均6,000万ドルのダック・プレスコットのみとなっている。

「こんなことを言うのも変だけど、500万ドルを余計にもらったところで、俺が今できる以上のことができるわけじゃない。俺にとっては、そんなにおかしなことじゃないんだ。キャップに影響がでてしまうなら、そうしない方法を探そうって感じだった」とアレンは言う。

報じられるところによれば、アレンの契約はチームのトータルキャップの19.7%を占め、その値は13位にランクインするという。

契約延長によってキャップナンバーを今後数シーズンに分散し、減少させるのはよく使われる手法だ。直近でのキャップスペースを設けるために、すべてのチームが利用するメカニズムであり、先送りしたキャップには後に対応することになる。サラリーキャップナンバーは今後大きくなっていくと予測されるため、この方法は容易に用いることができる。

今回の契約延長や、アウトサイドラインバッカー(OLB)ボン・ミラーのリリースなどのその他の調整よって、ディフェンシブエンド(DE)ジョーイ・ボサやワイドレシーバー(WR)ジョシュ・パーマーをフリーエージェンシーで獲得し、WRカリル・シャキールとLBテレル・バーナード、DEグレゴリー・ルソーとの長期で契約延長するなどの動きが可能になっている。

MVPを獲得し、新たな報酬を得たアレンが追うのは、これまでにまだ達成できていない一つの目標、すなわち、ロンバルディトロフィーの獲得だ。

「8歳の俺も、28歳の俺と同じくらいワクワクしていたはずだ。俺がこの人生でやりたいと思ってきたことが、唯一、フットボールなんだ。またこれを続けていける。それが一番大事なこと。そこで自分にできる最高のフットボールをやる。これでハードワークをやめたり、上を目指すのをやめたりするわけじゃない。もっとそうやっていこうって気にさせるんだよ。これからも上を目指し続け、チームが障害を乗り越えてスーパーボウルで優勝するのを助けるための方法を探していかなきゃならない」

「振り返ってみれば、唯一欠けているのは勝利でシーズンを終えるっていう経験だ。俺はそのことだけを考えているし、もっと良くなって、ロンバルディトロフィーを西ニューヨークに持ち帰るための道を探し続ける」とアレンは続けた。

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