ニュース

FAで「最高の状況」を模索するSジャスティン・シモンズ、トレーニングキャンプ前の契約を希望

2025年04月09日(水) 12:36


ジャスティン・シモンズ【AP Photo/Stew Milne】

デンバー・ブロンコスで8シーズンを過ごした後、アトランタ・ファルコンズで1シーズンのみプレーしたセーフティ(S)ジャスティン・シモンズは、再び市場に出て加入先を探している。

プロボウルに2回選出された経歴を持つシモンズは昨年、契約を結ぶのに8月中旬までかかったが、今回はその期間を短縮したいと考えているようだ。

現地8日(火)、『Up & Adams Show(アップ・アンド・アダムス・ショー)』に出演したシモンズは昨年より早く自分に合うチームを見つけることについて「それが常に目標だ」と語った。

「トレーニングキャンプには良い点と悪い点があると思う。悪い点は、キャンプを終えると体がどこもかしこもボロボロになることだ。歳をとると特にね。でも、関係を築けるのはものすごく良い点だ。それまでチームに所属していなかった場合や、そこの選手の大半と一緒にプレーしたことがない場合は特にそうだ。もう少し早く参加していたら自分のためになっていたと思う。でも、その可能性はなかった。どうなるだろうな。今はまだ分からない。最高の状況に身を置きたいし、勝つチームに行きたい。だから、どうなるか見ていこう」

シモンズは遅れをとっていたにもかかわらず、素晴らしいパフォーマンスを発揮し、タックル62回、パスディフェンス7回を記録。また、2回のインターセプトを記録してキャリア通算成績を32回に伸ばしている。しかし、5年連続でプロボウルかオールプロのセカンドチームのどちらか(あるいは両方)に選出されてきたが、昨季はその記録が途絶えてしまった。

ファルコンズは守備コーディネーター(DC)ジミー・レイクも解雇している。それは、シモンズのようなベテラン選手を維持するのではなく、若手選手を起用する方向に変わることを予感させる動きだった。

「結局のところ、俺はラ(ヘッドコーチ/HCラヒーム・モリス)やテリー(フォンテノー、ジェネラルマネジャー/GM)、アーサー(ブランク、オーナー)を高く評価しているし、あの組織は一流だと思っている」とシモンズは話している。

「彼らは素晴らしいチームになるだろう。1年限りのことだった。彼らは若い選手も大切にしている。時にはうまくいかないこともあるし、異なる道に進むこともある。完全にドアが閉ざされているかどうかは分からないけど、いずれ分かるだろう」

ファルコンズに戻らないとすれば、次はどこに行くのだろうか。

32歳のシーズンを迎えるシモンズは、依然として有力なベテラン選手であり、グレッグ・ローゼンタールが選ぶトップフリーエージェントリストでは71位につけている。キャリアの現段階で“傭兵モード”に入っているシモンズは、9年間のキャリアで一度もプレーオフゲームに出場したことがないため、勝てるチームを探し求めている。

そうなれば、第59回スーパーボウルに出場したばかりの2チームを検討するのは理にかなっていると言えよう。

C.J.ガードナー・ジョンソンをヒューストン・テキサンズにトレードしたフィラデルフィア・イーグルスはセーフティを必要としている可能性がある。さらに、守備コーディネーター(DC)ビック・ファンジオは2019年から2021年までシモンズが所属するブロンコスでヘッドコーチを務めていた。その点を踏まえると、シモンズの加入がやや遅れたとしても大きな問題にはならないかもしれない。

「(アトランタでは)新しいことが多かった。新しいシステム、新しいやり方があった」とシモンズは振り返っている。

「ビックがいるフィリーに行けば、向こうも俺から何が引き出せるのかが分かっているし、俺も彼らから何が引き出せるかが分かっている状態になる。そのシステムにいたからね。完全にマスターするにはまだまだ程遠いけど、ビックや(ディフェンシブバック/DBコーチ)クリスチャン・パーカーが好んでいることやニュアンスを知っているし、俺はその分野で役に立てると思っている。もちろん、彼らはC.J.を手放したし、彼があの街に注いできたものを踏まえると、その後を継ぐのは大きな責任が伴うけど、彼らが(リード)ブランケンシップやその他のサポートメンバーとやっていることをとても気に入っている。だから、分からないけど面白い。これからどうなるか楽しみだ」

2年連続でスーパーボウル制覇を成し遂げるも、第59回スーパーボウルでイーグルスに王座を奪われたカンザスシティ・チーフスも候補の1つだ。

しかし、チーフスへの加入が実現したとしてもシモンズは複雑な心境になるかもしれない。シモンズはキャリアの大半でAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)西地区のライバルとしてチーフスと対戦し、多くの試合で敗れてきたからだ。

かつてブロンコスに所属していたシモンズは「扉を閉めるつもりかって? それは違う。でも、俺は彼らを打ち負かすチームにいたい。扉を閉めるつもりはない。カンザスシティに来てほしいと言われて、そんなことはしないと考えるほど無能じゃない。でも、単純に彼らには勝ちたいんだ」と話している。

シモンズはどこに向かおうとも、リーダーシップと生産性を必要とする競合チームに大きく貢献できる。フリーエージェント期間が始まってからしばらく経ち、ドラフトが迫っている中で、各チームのピースは次々とそろっていくだろう。

最終的に、シモンズもその一員となるはずだ。

【RA】