ニュース

ロースター維持のため延長契約で報酬アップを求めなかったブロンコスWRサットン

2025年07月31日(木) 16:23

デンバー・ブロンコスのコートランド・サットン【AP Photo/David Zalubowski】

デンバー・ブロンコスのワイドレシーバー(WR)コートランド・サットンは、チームが今後もロースターを維持できるようにするため、新たに結んだ契約延長で報酬の上積みを求めなかったと語った。

サットンは「最終的に合意に至った契約は満足のいく内容で、自分にとっても非常にメリットのあるものだった」と『The Denver Post(ザ・デンバー・ポスト)』のショーン・キーラーに述べている。

「この契約のおかげで、チームに多くの優秀な選手を今後何年にもわたって残すチャンスが生まれた」

サットンは現地29日(月)、4年総額9,200万ドル(約136億8,316万円)の契約延長に合意した。年平均2,300万ドル(約34億2,079万円)という金額は、ワイドレシーバーの大型契約が3,000万ドル(約44億6,190万円)台に突入しつつある中では控えめな数字と言える。今回の契約により、サットンの年俸はワイドレシーバー全体でカルビン・リドリーと並ぶ18位タイとなる。29歳のサットンが年平均2,500万ドル(約37億1,825万円)超えを要求していたとしても、何ら不思議ではなかった。

サットンは、ブロンコスが今後締結を目指している他選手との契約交渉が、自身がやや少なめの金額で合意した“1,000パーセント”の理由だったと語った。

ブロンコスは現在、ディフェンシブエンド(DE)ニック・ボニートとの大型契約延長に向けた交渉を進めている。そのほかにも、DEザック・アレンには新契約が必要で、DEジョン・フランクリン-マイヤーズ、ディフェンシブタックル(DT)マルコム・ローチ、セーフティ(S)P.J.ロック、ラインバッカー(LB)アレックス・シングルトン、LBジャスティン・ストナードらが契約最終年を迎えている。

「自分のことだけを考えていたわけじゃない」とサットンは述べ、こう続けた。

「もちろん、俺たちは報酬を受け取るビジネスの世界で働いている。でも、あのロッカールームには才能のある選手や成長中の選手たちが2度目の契約を目指している。俺は3度目の契約を結ぶことができて幸運だ。彼らも俺と同じように努力してきたし、中にはNFLで俺以上の実績を残している選手もいる。だからこそ、今回の契約は、彼らをチームにとどめるためのチャンスになる」

AFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)で戦うブロンコスのロースターは着実に強化されている。サットンを長期的にチームに残すことで、クオーターバック(QB)ボー・ニックスにとって信頼できるターゲットが確保されることになる。そして、サットンが本来得られたであろう数百万ドルをあえて求めなかったことで、他の選手たちに報酬を与える余地が生まれた。

【R】