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膝のケガから完全復活のカーディナルスQBマレー、今季は「もっと走る」と意気込む

2025年04月10日(木) 12:44


アリゾナ・カーディナルスのカイラー・マレー【AP Photo/Darryl Webb】

2023年シーズンを終了させた膝の大ケガから時間が経つにつれ、アリゾナ・カーディナルスのクオーターバック(QB)カイラー・マレーの自信は増し、ケガの影響も過去のものになりつつあるという。

マレーは『PHNX Sports(PHNXスポーツ)』に対し、膝の状態は改善しており、2025年シーズンにはより自由にプレーできる手応えを感じていると語った。

「膝のケガから2年後が一番良い年だって言われているけど、今の感覚としては、まるで何もなかったかのようだ」と、マレーは現地8日(火)に公開された対談形式のインタビューで話している。

「攻撃コーディネーター(OC)のドリュー(ペッツィング)やQBコーチのイジー(イスラエル・ウールフォーク)と話しても、今年は自分のやりたいことを何でもできる気がしている」

2024年のシーズン中は膝が気になる場面もあったことを、マレーは認めている。特にシーズン第1週にバッファロー・ビルズに敗れた試合で膝を少し痛めた影響で、その後のプレーにも支障が出たと明かした。2度のプロボウル選出経験を持つマレーは、そうした後遺症をすでに乗り越えたと感じており、今季は同様の問題に悩まされることはないと信じている。

選手は深刻な膝のケガから時間をかけて回復するにつれ、徐々に本来のパフォーマンスを取り戻していくものだ。その代表的な例がランニングバック(RB)セイクワン・バークリーで、2020年の大ケガを経て、ようやく2022年に完全復活を遂げた。クオーターバックが復帰するまでの状況はやや異なり、ポケット内でプレーするタイプは比較的早く元の状態に戻る傾向がある。一方で、マレーのように脚力を武器とするQBにとっては、ケガの影響が長引くケースも少なくない。

体調が万全に近づいたことで、マレーは2025年に脚を使ったプレーを増やす意向だ。昨季はキャリア最少となる1試合平均4.6回のランにとどまっていた。

「今年はもっと走らないといけないと思っている」とマレーは語った。

「大きな武器になるから、もっと走るつもりだ。本当に強力な武器になる。もちろんジェームズ(コナー)やトレイ(ベンソン)にボールを託すのもいい。俺たちはランゲームの強いチームだから、それは素晴らしいことだ。でも、ラマー(ジャクソン)がボールを渡すと相手はホッとするし、ジョシュ(アレン)の時も同じだろう? だから、俺たちにとって今季のテーマのひとつは、タイミングをしっかり合わせること。そこに関して言えば、自分はリーグでもトップレベルだと感じている」

マレーの脚は、昨季のペッツィングOCにとって十分に活用できなかった新たな武器となる可能性がある。27歳のクオーターバックが健康を維持し、デュアルスレットとしての本領を取り戻すことができれば、ここ数年停滞していたカーディナルスのオフェンスに大きな変化をもたらすはずだ。

【R】