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「誰もが俺を疑っている」ものの、前よりも良くなって戻るとブラウンズQBワトソン

2025年04月11日(金) 09:23


クリーブランド・ブラウンズのデショーン・ワトソン【Joe Robbins via AP】

クオーターバック(QB)デショーン・ワトソンを起用するというクリーブランドの企図は、ワトソンの負傷や不調が続いたことですっかり崩れてしまった。

最も近いところで負ったケガは、2025年シーズンすべてを台無しにすると見られており、クリーブランド・ブラウンズオーナーのジミー・ハスラムがついに、チームはワトソンで“大きな動きに出て失敗した”と認める事態となっている。

現段階ではワトソンには希望がなくなったと見なされているが、元プロボウラーであるワトソン自身は、巨額を手にただ去るつもりはないようだ。

今週、29歳のワトソンはブラウンズのウェアでワークアウトに励む様子を収めた動画を『Instagram(インスタグラム)』に投稿。カムバックの可能性を示唆しつつ、今の自分には“失うものなどほとんどない”とコメントしている。ワトソンはこの動画の中で、次のように話していた。

「誰もが俺を疑っている。俺を信じているやつなんていない。俺が元いた場所に戻れると思っているやつはいない。でも、俺には分かっているし、俺の努力を信じている。俺自身を信じている。自分は前よりも良くなるって、俺には分かっている」

プロのアスリートとは、背水の陣で仕事に臨まなければならないものだ。それはこの仕事につきものの性質でもある。

ただしワトソンの場合は、単純にジムでハードワークをして、自分の場所を取り戻すという範囲に収まらない。

最終的にブラウンズがワトソンに別れを告げた場合、20名以上の女性がマッサージセラピー中の性的な問題を訴えたことを含む、ワトソンが抱えるフィールド外での問題が、一部のオーナーにとってワトソンとの契約を選択しない理由になるだろう。

フィールド上での問題も、そこにからんでくる。クリーブランドで過ごした3シーズンで、ワトソンは出場停止処分や負傷の影響により、19試合に出場したのみだった。投球は正確性を欠き、リードをミスし、ポケット内では動きの良さも、落ち着きも見せていない。ヒューストン時代のような、ダイナミックな能力の兆候も見られなかった。

2025年に出場できなかった場合、ワトソンは2020年以降の5シーズンで、最大85試合に対して66試合に欠場することになる。特にこのスポーツで最も難しいポジションであることを踏まえれば、これだけの欠場を乗り越えられる者がいるだろうか? ワトソンを疑う声――本人が言うように――があるのは、理由あってのことなのだ。

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