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再び実力を証明することを目指すコマンダースQBダニエルズ、「去年は去年だ」

2025年04月21日(月) 09:32


ワシントン・コマンダースのジェイデン・ダニエルズ【AP Photo/Derik Hamilton】

クオーターバック(QB)ジェイデン・ダニエルズはルーキーシーズンに世界を席巻し、オフェンス部門年間最優秀新人賞を獲得するとともに、ワシントン・コマンダースを33年ぶりとなるNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)チャンピオンシップゲームに導いた。

2025年には誰も驚かせることができないと分かっているダニエルズは、相手ディフェンスが1シーズン分のプレー映像をもとに対策を練ってくる中で、常にその一歩先を行こうとモチベーションを高めている。

最近、『Gruden Goes Long(グルーデン・ゴーズ・ロング)』に出演したダニエルズは「コンペティターとしては、常に成長するための小さな方法を探し続けるものだ」と語った。

「俺にとって、去年は去年だ。素晴らしかったけど、これはまったく新しい1年だ。これからも外に出て、自分が成長し続けていることを毎日、チームメイトや組織に証明しなきゃいけない。準備する時期が来て、試合が迫ってきたときに、どうすれば自分のクセをなくせるかを理解しておかないといけない。それが一番重要なことだ」

2024年シーズンは幕を閉じ、過去のものとなったが、それでも振り返って称賛する価値はある。ダニエルズはまさに圧巻のパフォーマンスを発揮し、3,568パスヤード、タッチダウン25回を記録した一方で、新人にありがちなミスを抑え、インターセプトを9回にとどめた。プレーが崩れた場面でも勢いを失うことはなく、キャリー148回で891ヤード、タッチダウン6回をマーク。そうした活躍により、コマンダースは第4クオーターで4回の逆転勝利を挙げ、12勝5敗の成績を収め、敵地で臨んだプレーオフゲームで2勝をつかみとった。

ダニエルズはさまざまな方法でディフェンスを切り崩すことができるため、相手が彼を完全に封じるのは難しい。パスキャッチャーがマークされれば、自ら走る。QBスパイをつけられたら、ラッシャーやカバーマンが1人減ることを利用して、より簡単に最適なターゲットを見つけ出す。ダニエルズはこうした能力を新人時代に証明した。攻撃コーディネーター(OC)クリフ・キングスベリーはダニエルズを見事に導き、初期段階にショートパスを多用する戦術を採用することでダニエルズが落ち着いてプレーできるようにした。そうした中で、ダニエルズはすぐにディープパスを安定して通す能力を証明した。

とはいえ、NFLでキャリア2年目に予想外のスランプに陥った選手の例はすぐに見つかる。

昨シーズン、C.J.ストラウドはヒューストン・テキサンズがオフシーズンに出たさまざまな動きに支えられて2年目にさらなる飛躍を果たすと期待されていたが、その能力はあらゆる面で低下してしまった。

テキサンズと同様に、コマンダースもダニエルズの成長を後押しするために積極的に補強を行い、ストラウドのブラインドサイドブロッカーを務めていたレフトタックル(LT)レアミー・タンシルもトレードで獲得している。また、サンフランシスコ・49ersからワイドレシーバー(WR)ディーボ・サミュエルを迎え入れてWRテリー・マクローリンと組ませることで、ダニエルズにプロボウル選出経験を誇る新たな武器を与えた。

どちらの動きにもワクワクしているダニエルズは、次のように話している。

「本当に恵まれている。ものすごくエキサイティングだ。当然、俺たちは毎年成長したいと思っているし、フロントオフィスもどうすればチームを強化できるかを考える上で素晴らしい仕事をしてくれたからね。ディーボみたいなダイナミックな選手やレアミーを加えた。2人ともこのリーグで何年も実力を証明してきた選手だ。最高だよ。彼らと一緒に試合に出てプレーし、継続性を築き始めるのが本当に楽しみだ」

コマンダースは現地4月22日(火)にオフシーズンプログラムの初日を迎え、そこから継続性を構築し始めることになる。

コマンダースは数日後に行われるドラフトでさらに多くの才能ある選手を獲得する機会を得るだろう。

その後は1992年以降で最も素晴らしいシーズンを過ごすことを目指して本格的に動き始めることになる。

【RA】