レイダースは“ユニークな”新人メロットをWR、KR、QBとして起用する可能性
2025年05月07日(水) 09:18
ラスベガス・レイダースは2025年NFLドラフトの6巡目でジュリアン・エデルマンのような存在を手に入れたと期待している。
トミー・メロットはドラフトプロセスを通して何度も、プロレベルでクオーターバック(QB)からワイドレシーバー(WR)に転向できる選手として、最近ニューイングランド・ペイトリオッツの殿堂入りを果たしたばかりのエデルマンに例えられた。
FCS(フットボール・チャンピオンシップ・サブディビジョン)のスター選手であるメロットは、モンタナ州立大学で4年間プレーし、チームを2度のビッグスカイ・カンファレンス優勝と4度のFCSプレーオフ進出に導いた。2024年にはFCSの最も優秀なオフェンス選手に贈られるウォルター・ペイトン賞を獲得している。
ドラフト時にはクオーターバックとして指名されたものの、メロットには“スラッシュ”タイプの役割が期待されている。つまり、ワイドレシーバーとしても学び、スペシャルチームでも貢献することが見込まれているということだ。試合当日のアクティブロースターに名を連ねることができれば、メロットの投球能力はトリックプレーの脅威となるだろう。
『Las Vegas Review-Journal(ラスベガス・レビュー・ジャーナル)』によると、レイダースの大学スカウト部門ディレクターを務めるブランドン・イヤーガンは「今はまだ彼を特定のポジションに限定しない」と述べたという。
「私たちは彼を、キックゲームで大きな価値を持つレシーバーとして見ていると言える。リターナーかもしれないし、カバープレーヤーかもしれないし、クオーターバックとしてプレーする可能性もある。私たちは彼のことをアスリート/レシーバーと見ているが、彼はユニークな選手だ」
地元で“タッチダウン・トミー”の愛称で親しまれるメロットはモンタナ州立大学の歴史の中で、タッチダウンラン(43回)で2位、ランヤード(3,517ヤード)で3位、タッチダウンパス(53回)で5位、パスヤード(5,810ヤード)で5位にランクインしている。
メロットはドラフト前のワークアウトで注目を集め、レイダースを含む複数のチームがそのアスリートとしての能力に感嘆した。身長約180cmのメロットは40ヤード走で4.39秒、垂直跳びで約104cm、幅跳びで約315cmを記録。ボールを手にするとプレーメーカーとして活躍できるメロットは、新人でありながらすぐにスペシャルチームでの役割を果たす可能性がある。
モンタナ州ビュート出身のメロットは、NFLチームが自分のことをクオーターバックよりもプレーメーカーとして評価するだろうと予想し、ドラフト前の数カ月間でレシーバーとしてのスキルを磨いた。
「正直に言うと、大学でのキャリア全体を通じて、何でも屋のような存在でもあったんだ」と語ったメロットはこう続けている。
「ラスベガスに行っても、自分の技術を磨きながら何でもこなすタイプの選手としてやっていくことになるだろうし、求められることに取り組み、それ以上のこともやってのけたいと思っている」
レイダースはメロットの2つ後の順位でFCSのノース・ダコタ州立大学出身のQBキャム・ミラーを指名。この動きは、メロットをワイドレシーバーとして起用する方針を裏付けるものとなった。
レイダースのマイノリティオーナーであるトム・ブレイディは、エデルマンがQBからWRに転向し、高いレベルで活躍するために何が必要だったかを間近で見て学んでいる。レイダースはメロットを起用して同じような成果を得られることを期待しているはずだ。
【RA】