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回避能力を疑う声に反論するジャイアンツ新人RBキャム・スカッテボ

2025年05月12日(月) 13:47


ニューヨーク・ジャイアンツのキャム・スカッテボ【NFL】

アリゾナ州立大学のヒーローから、ビッグアップルのルーキーになったランニングバック(RB)キャム・スカッテボには、再び実力を証明する準備ができている。

昨シーズンにハイズマントロフィーの投票で5位に入ったスカッテボは、カレッジのラストシーズンに2,316スクリメージヤードとタッチダウン24回を記録。素晴らしい数字ではあるものの、ニューヨーク・ジャイアンツでこれから達成するかもしれないものにとっては、何の意味もない。

チームの公式記録によれば、スカッテボは現地9日(金)にルーキーミニキャンプの場で「NFLで俺が何回のスナップでプレーしていた? ゼロだろ? 俺は何も証明していない」と話したという。

「カレッジでは自分が何者か証明したけど、このレベルでは何も証明していない。それが俺の今の立ち位置で、実力を示さなきゃならないし、それが5年になるか10年になるかは分からないけど、証明し続けるつもりだ」

ドラフト3日目に4巡目全体105位で指名されたスカッテボにとって、その展望こそが、ビッグブルーのデプスチャートを駆けあがるための旅を始める上で必要なものだ。

スカッテボが加入するRBルームを率いるのは、昨シーズンのドラフト5巡目指名選手でありながらも、デビン・シングルテリーからトップランナーの座を奪ったタイロン・トレーシーJr.だ。トレーシーは昨年に839ラッシングヤード、タッチダウン4回と、パスによる284ヤード、キャッチ38回をマークしている。

堅実なランナーであるものの、おそらく他のボールキャリアたちがオプションとして持つプラスの何かが不足しているシングルテリーも、ジャイアンツのグラウンド上のプランの一要素にはなるだろう。しかし、トレーシーとスカッテボの若手コンビが相手ディフェンスを壊滅させる図は、胸躍るものだと言える。

トレーシーと共に1-2パンチを食らわせる可能性について尋ねられた際、スカッテボはトレーシーについて「彼は本当に速いランニングバックで、彼のゲームには文句のつけどころがない」と語り、次のように続けた。

「彼の方が、俺よりちょっと速いかもしれない。“サンダー&ライトニング”と呼びたければどうぞ」

実際にトレーシーはより俊足のオプションであり、40ヤード走で4.48秒をマークしている。ワイドレシーバーからポジション変更したトレーシーは、新人時代にバックフィールドからのショートゲームでも優秀な選択肢であることを示した。

一方のスカッテボはプロデーの40ヤード走のタイムが4.65秒であり、スタートダッシュの速度不足を指摘されながらも、パスキャッチャーとしての能力は証明してきた。アリゾナ州立大学での最後のシーズンに、スカッテボは単一シーズンに1,700ラッシングヤード越えと500レシービングヤード越えの両方を達成した、2015年のクリスチャン・マカフリー以来のFBS(フットボール・ボウル・サブディビジョン)プレーヤーとなっている。

自らの道を切り開いて突破する能力で知られるスカッテボだが、誰が相手であろうと、オープンフィールドでミスを誘う能力にも絶大な自信を持っている。

「去年はそれほど多くやらなかった。ヒットしたり、ワンショルダーをアタックすることが多かったけれど、そうしたいなら寝ぼけていればいい。俺としては何も問題ない。そういうことはこの人生でずっとつきものだったから、俺は自分が成功するために、そして、このリーグでできるだけ長くプレーするのに必要なことを続けていくつもりだ」

NFLの才能ある選手たちを前に再び優れた動きができるかは、これから数カ月、数シーズンで分かるだろう。それが可能だったならば、スカッテボはベテランクオーターバック(QB)のラッセル・ウィルソンやジェイミス・ウィンストン、新人のジャクソン・ダートらをバックフィールドで支える選択肢になることができる。

そして、かいくぐる動きではなく、接触を開始するときには、どんなタックラーにもガツンと食らわせてやるつもりだという。

「誰かをなぎ倒してエンドゾーンにたどり着くのはいい気分だ。エンドゾーンに到達するのがいい気分だけど、誰かを倒して、また誰かを倒して、それでエンドゾーンに突入するんだ。そっちの方がずっと最高」とスカッテボは語った。

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