セインツQB争いについて「求められるのはチャンスだけ」と新人QBタイラー・ショウ
2025年05月12日(月) 11:38
クオーターバック(QB)デレック・カーが引退を決断したことを受け、今夏のニューオーリンズ・セインツではQBポジション争いが起こることになる。
この争いにからむことが想定されるセインツQBルームの最新メンバーが、ドラフト2巡目で指名されたQBタイラー・ショウだ。プロとして最初のシーズンを迎えるにあたり、ショウは自分自身のことと、自分にできるあらゆる方法でチームを助けることに集中している。
現地10日(土)にルーキーミニキャンプに参加したショウは、チーム公式サイトを通じて「俺にとっては、ミニキャンプで同じプロセスを続けて、プレーブックを学び、できる限りチームメイトを知って、もっとよくなり続けるために自分にできるすべてをやるってことに尽きる。ケレン(ムーアHC)が今朝、(カーの引退について)話してくれたけど、それだけだったし、あとは練習に出て満喫した」と話した。
カーの肩の負傷をめぐる不確定要素がある中、セインツは2025年NFLドラフトで安全策を取り、ショウを全体40位で指名。最終的に、この肩の負傷が11シーズンを経てのカーのNFL引退につながった。
ショウには期待の高まる要素がたくさんある。ルイビル大学出身で身長196cm、体重99kgのショウは、カレッジレベルでプレーした経験が豊富だ。その一方で、複数のケガに見舞われてもいる。2021年と2022年にはそれぞれ別の鎖骨のケガを負った。その翌年、テキサス工科大学での最終シーズンだった年には、足を骨折した。
2024年にルイビル大学に移ったショウは、3,195パッシングヤードとタッチダウン23回をマーク。いずれもキャリアハイの数字だった。インターセプトは6回に抑えている。また、シニアボウルでもスキルを発揮し、オールスターゲームでタッチダウンパスを決めたことで、ドラフトのトップ候補生の仲間入りをしている。
ショウが加わるニューオーリンズでのQB争いには、2024年ドラフト4巡目指名のスペンサー・ラトラーと、2023年ドラフト3巡目指名のジェイク・ヘイナーがいる。カーがスパイクを脱いだ今も、ショウはベテランシグナルコーラーが週末に衝撃のニュースをもたらす前と変わらぬ精神性でQB争いに臨んでいる。
「どんなポジションだって、俺たちが求められるのはチャンスだけ。誰がロースターにいようと変わらないやり方でやっていくし、これからも成長を続け、もっと良くなって、QBルームやチームを盛り上げるためにベストを尽くす。彼がここにいてもいなくても、成長できるよう努力していく」とショウはコメントした。
「彼は本当に長い間、すごくハイレベルな選手だった。彼から学べたら、素晴らしいチャンスだったと思うよ。今いるたくさんの偉大なコーチや仲間たちと一緒に、チームの中で自分で成長していくのも、素晴らしいチャンスだ。先に待ち受けていることや、これからのオフシーズンのことに、ただエキサイトしている」
セインツのQBルームは若く、全体的に経験が浅い。そのことが、ショウにこれから数カ月でスキルを披露し、セインツの先発職を勝ち取るための大きなチャンスとなっている。
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