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スティーラーズDEヘイワードが今オフの激動について「慌てるな」とファンへメッセージ

2025年05月15日(木) 14:47

ピッツバーグ・スティーラーズのキャメロン・ヘイワード【Michael Owens via AP】

ワイドレシーバー(WR)ジョージ・ピケンズをダラス・カウボーイズへトレードしたことで、ピッツバーグ・スティーラーズのレシーバー陣は手薄になったのではないかと思われている。

タイミングも最悪だった。スティーラーズのファンは1シーズン以上にわたってピケンズの対角に実力のあるレシーバーが起用されるのを待ち望んでいたところ、シアトル・シーホークスとのトレードでD.K.メットカーフを獲得。ようやくその願いが叶った。ところがその約2カ月後、チームはピケンズをカウボーイズへ放出し、メットカーフとのコンビは解消されている。ファンは再び不確実な状況へと引き戻されることになった。

そんなファンにとって朗報だ。ディフェンシブタックル(DT)キャメロン・ヘイワードは今回のトレードがチームにとってプラスになると信じている。

「驚いたかって? ああ、驚いたよ」とヘイワードは自身のポッドキャスト『Not Just Football with Cam Heyward(ノット・ジャスト・フットボール・ウィズ・キャム・ヘイワード)』の最新エピソードで語った。

「でも、ここはそういう世界だからな。両チームにとってプラスになることも分かっている。うちは3巡目指名権をもう1つ手に入れたし、あっちはシーディー・ラムと組ませるワイドレシーバーを手に入れた。ジョージとD.K.が一緒にプレーするところを見たかったかって? もちろんだ。でも、きっと何かしらの計画があるはずさ」

メットカーフがピッツバーグに到着した時点で、ピケンズのスティーラーズでの日々は限られているかもしれないとの見方が広がった。ピケンズは契約最終年を迎えており、才能に疑いの余地はないものの、その気まぐれな性格がもたらすトラブルの多さから、チームが契約延長に前向きでない可能性を示唆していた。

残り1年の契約は手ごろである一方で、2025年シーズン開幕前にピケンズを放出しなければ見返りを得られないことを、スティーラーズは理解していた。

そして今、これが現時点で組める最良のレシーバー陣なのかをスティーラーズは再び見極めなければならない。

グループの中心を担うメットカーフのほか、若手のカルビン・オースティン三世は2024年に自身最高となるキャッチ36回、548ヤード、タッチダウン4回を記録した上で2025年シーズンを迎える。2025年のドラフト終了後間もなく、ロバート・ウッズがチームに加わった。NFLで12年の経験を持つウッズは、過去2シーズンをヒューストン・テキサンズで影を潜める形となったが、今度は優勝を狙うチームの一員として、スティーラーズで再び存在感を示すことを期待されている。ミシガン大学出身で2024年の3巡目指名を受けたロマン・ウィルソンは、昨シーズンに足首のケガによってプロの環境に順応する機会を失っており、このオフシーズンを通じてコンディションを整え、巻き返しを図っている。

「“あの選手をトレードで獲るぞ”みたいな大げさなことを言うつもりはない」と、ヘイワードは話している。

「まずは今いる選手たちに目を向けるべきだと思う。カルビン・オースティンはこれからさらに成長するはずだ。それに、(タイトエンド/TE)パット・フリーアムスにもっとボールを集めるべきだとも思う。そしてロマン・ウィルソンのような選手が大きな飛躍を遂げてくれることも期待している。それに、D.K.がいる以上、“ナンバーワンレシーバーがいない”というわけではない」

「だから、それが影響するのは間違いない。でも、どうなるかはこれからだ。今年のオフシーズンはいろいろあった。スティーラーズがどう動くのか、みんな大騒ぎしていたけど、実際に多くの変化があったからな」

変化はまだ終わっていない。スティーラーズは引き続き、クオーターバック(QB)アーロン・ロジャースが2025年にプレーするかどうか、そしてその舞台がスティーラーズになるのかどうかの決断を待っている。QBジャスティン・フィールズとQBラッセル・ウィルソンはともにフリーエージェンシー(FA)でニューヨークの2チームへ移籍。ランニングバック(RB)ナージー・ハリスは西へ移動し、ロサンゼルス・チャージャーズに加入した。スティーラーズはその穴を埋める形で、アイオワ大出身のルーキー、ケイレブ・ジョンソンを獲得している。

2024年シーズンを不本意な形で終えたスティーラーズにとって、ロースターの再編は必要不可欠だった。ただし、その効果が表れるかどうかはまだ分からない。

ヘイワードは手応えを感じている。

「スティーラーズファンへのお知らせだ。慌てるな、焦るな、俺たちはやるべきことをやる」とヘイワードは語った。

「船は沈んでなんかいないのに、飛び降りてしまうこともあるだろう。俺たちにはやるべき仕事がある。それに、オフシーズンで勝ったチームがレギュラーシーズンで勝てるわけじゃないし、スーパーボウルを制するわけでもない」

【R】