新加入のWRアダムスは「チームにフィットしている」とラムズQBスタッフォード
2025年05月16日(金) 14:25
クオーターバック(QB)マシュー・スタッフォードの親友であるワイドレシーバー(WR)クーパー・カップがチームを去るなど、ロサンゼルス・ラムズではこのオフシーズンに大きな変化があった。
だが安心してほしい。2人は今でも連絡を取り合っているという。ただし、すべてがこれまで通りというわけではないと、スタッフォードは現地14日(水)に認めている。
『NFL Network(NFLネットワーク)』の番組“Schedule Release ’25(スケジュール・リリース’25)”に出演したスタッフォードは、「ああ、メッセージを送って近況を確認している」と、現在はライバルのシアトル・シーホークスに所属するカップについて語った。
「彼は数マイル離れた場所で、違う色のジャージを着ているし、いろいろ状況は変わったけど、話したりメッセージのやり取りをしたりする時はいつも通りさ。お互いにちょっかいを出し合って、楽しくやっているよ。実は聞いたんだ。“試合前に挨拶できるのか? どうなんだ?”とね。そしたら彼は“思いっきりハグしてやるよ”と言っていた」
「だから、再会が楽しみだ。もちろん、一緒にプレーしてあれだけの成功を収めてきた選手がチームを離れるのはつらいよ。でも、この世界で長くプレーしていれば、それもビジネスの一部だと理解できるようになるし、彼もきっと分かっているはずだ。同時に、また彼に会えるのはうれしいし、最高のプレーをしてほしいとも思っている。もちろん俺としてはラムズが勝つことを願っているけどね。クープにはいつも声援を送っているし、彼のことはずっと応援している。でも、ラムズが勝ってくれるのが一番だ」
ラムズはカップを手放すだけで終わらせたわけではない。その穴を埋めるべく、WRデイバント・アダムスと2年総額4,400万ドル(約63億9,320万円)の契約を結んだ。スタッフォードにとっては、実績十分のベテランであり、プレーメイカーとして確固たる評価を持つ選手を迎える形となった。チームは、スタッフォードとアダムスが早期に連携を築き、カップの契約最終年を上回るパフォーマンスを発揮することを期待している。カップは昨シーズン、オフェンスから姿を消す時期が目立っていた。
かつてリーグ屈指のレシーバーと評された頃の姿をアダムスが取り戻すことができれば、WRプカ・ナクアとのコンビとして理想的な形になるはずだ。スタッフォードも、この新たな連携がうまくいくと信じている。
「彼は本当に素晴らしい」と、スタッフォードは語った。
「もちろん、(スタッフォードがデトロイト・ライオンズにいた頃)同じディビジョンで対戦したことがあるし、ずっと反対側のサイドラインから彼のことを見てきてファンでもある。彼がリーグで成し遂げてきたことは言うまでもないけど、今こうして毎日一緒に過ごして、共に練習して、実際にボールを投げてみて、彼がどれだけプロフェッショナルな選手かがよく分かった。チームにぴったりフィットしているよ」
「ロサンゼルスに来てから、そういうタイプの選手たちに囲まれてきた。ゲームに真剣に向き合って、競い合うのが好きで、常に成長しようとする姿勢を持っている選手たちにボールを投げられるのは本当に幸運だ。アダムスもまったく同じタイプの選手だし、彼を迎えられたことにチーム全体がワクワクしている。クオーターバックとして、これまで多くの卓越したレシーバーと一緒にプレーしてきたけど、彼も間違いなくそのひとりだ」
スタッフォードは37歳、アダムスは32歳。2人とも長期的な計画に賭けている余裕はない。2024年にディビジョナルラウンドまで進出したラムズは、再びすぐさま勝てる体制に突入しており、アダムスとの契約はその姿勢をさらに明確に示すものだ。
2025年シーズンにスーパーボウルを狙えるかと問われたスタッフォードは、「いい感触はある。でも、一番大事なのは実際にフィールドで証明することだ」と答えている。
「2021年の開幕時点で、もし俺がスーパーボウルに行くなんて言っていたら、それは正直、当時の本音じゃない。あの時は、とにかくシーズンを通してどうやってチームとして成長していくかが大事だった。実際、開幕戦に出ていたメンバーとスーパーボウルで勝利した時のフィールドにいた選手たちは、多くの場面で違う顔ぶれだった」
「だからこそ、シーズンを通して成長し続ける方法を見つけていかないといけない。でも、昨シーズンの終わり方には手応えを感じているし、今いるメンバー、そしてドラフトで新たに加わった選手たちと前に進んでいけることを期待している」
この時期にスタッフォードは賢明にも大きな宣言は避けている。とはいえ、このオフシーズンに契約を再構築したこともあり、その言葉の端々には静かな自信がにじんでいる。
すべてが計画通りに進めば、スタッフォードは再び1月に意義のあるフットボールを戦うことになるだろう。アダムスにとっても、それは待ち望んでいた舞台となるはずだ。
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