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足首の手術を経て練習に復帰したレイダースDEクロスビー、「これ以上ないほど最高の気分」

2025年05月24日(土) 09:19


ラスベガス・レイダースのマックス・クロスビー【Michael Owens via AP】

過去5年間で最も頑強で安定した選手の1人であるラスベガス・レイダースのディフェンシブエンド(DE)マックス・クロスビーは、キャリア最初の5年間で1度も欠場することなく、自己最高の成績を収めた2023年シーズンを経て昨季を迎えた。

残念ながら、その連続出場記録は2024年に途切れ、悩まされ続けていた足首の問題によって、クロスビーは12月中旬に手術を受けることを余儀なくされた。

それから5カ月が経過した今、レイダースのオフシーズンワークアウトで再びフィールドに戻ってきたクロスビーは、その悔しく慣れない経験を過去のものとし、再び相手クオーターバック(QB)を追い詰めることに集中する準備を整えている。

現地21日(水)、クロスビーは「最高だ。子どもの頃に戻ったような気分だ。分かるだろ? これが恋しかった」と語り、こう続けた。

「リハビリは文字通り12月から始まって、オフシーズンはなかったようなものだ。ずっとここにいた。5カ月間、毎日欠かさずハードなトレーニングとリハビリを続け、どうすればさらに高いレベルに到達できるかを追求するために、さらに身を捧げてきた」

2024年シーズン、クロスビーは足首のケガを抱えながらも好調なスタートを切り、最初の14週間における欠場はわずか1試合で、チーム最多のサック数とQBヒット数を記録していた。しかし、そのケガが悪化したことで状況は一変。最終的には手術を受けるためにシーズン最後の4試合を欠場することになった。

クロスビーは12試合に出場し、サック7.5回、タックル45回、QBヒット20回を記録したが、これらはいずれもキャリア2年目にあたる2020年シーズン以来で最も低い数字だ。それでも、離脱前の成績は4年連続のプロボウル選出を果たすのに十分なものだった。

「去年は間違いなく、人生で最も厳しい年の1つだった。いろいろなことが起こって、ケガと闘い、自分らしくいられないと感じるときもあった」とクロスビーは振り返っている。

「言い訳は一切ないけど、とにかくきつかった。それもゲームの一部だし、切り離せないものだ。キャリアで初めて、シーズン第2週にタイヤがパンクしたような状態になって、試合に出てチームメイトを助けるために全力を尽くしているのに、いつもとは違うと感じるときがあった」

シーズン終了後、クロスビーは手術からの復帰に向けてリハビリに取り組んできたが、その過程でチームのスター守備選手に対する信頼が揺らぐことはなかった。クロスビーは3月に3年1億0,650万ドル(約151億9,052万円)の契約延長を実現し、パスラッシャーの市場をリセットすると同時に、その当時にQB以外の選手としてリーグ最高額の報酬を得る存在となった。

足首の状態が良くなった上に、2029年シーズン末までチームに残る契約延長も実現させた今、クロスビーはフィールドに戻る準備を整えている。しかし、レイダースファンがその回復を注意深く見届けたいと考えている守備選手はクロスビーだけではない。

2024年、本来は脅威となるはずだったレイダースのディフェンシブラインでは、クロスビー以外にも負傷者が相次いだ。ディフェンシブタックル(DT)クリスチャン・ウィルキンスはシーズン第5週に脚を骨折し、クロスビーの相棒としてプレーする見込みだったDEマルコム・コーンスは膝のケガで全試合の欠場を余儀なくされている。

このトリオは2023年に合計31.5回のサックを記録したが、2024年は合計で34試合出場、サック9.5回にとどまり、そのうち7.5回はクロスビーによるものだった。

彼らの貢献を欠いたレイダースのディフェンスは、被得点でリーグ内25位、サック数(38回)で21位タイに沈み、前年(サック46回、13位タイ)と比べて大きく順位を落とした。

ヘッドコーチ(HC)ピート・キャロルによると、オフシーズンのこの時点でクロスビーはグループ内で最も健康な状態にあるという。キャロルHCはクロスビーの状態を“フルスピード”だと表現した一方で、ウィルキンスはまだ回復に時間を要しており、コーンスもまだ練習に参加していないと明かした。

レイダースはシーズン開幕時に3人全員が健康な状態でそろうことを期待している。そうなれば、キャロルHCの就任初年度にレイダースの守備力は一気に高まるだろう。

しかし現在のクロスビーは、愛するスポーツを再びプレーできることに純粋な喜びを感じており、失った時間を乗り越えて、チームも自身も不振に終わった昨シーズンから巻き返しを図るために前へ進もうとしている。

「物事にはすべて理由があると思うし、何年か経って振り返ったときに、すべてのつじつまが合う気がする」とコメントしたクロスビーは「チームメイトと一緒にフィールドに立ち、完全に自分らしくいられて、どんな動きもためらうことなく、思い切ってプレーできるのは本当に素晴らしいことだ。これ以上ないほど最高の気分だし、ここで何のためらいもなく100%の力を発揮して楽しんでいる」と続けた。

【RA】